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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第498話】
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そんな気がした。

 ヒルトはウェイターに着席を促され、未来と対面する形で座るとウェイターが語り始めた。


「それでは、当店のスペシャル・ディナーにようこそ御越しくださいました」


 お辞儀をするウェイターに、促される様にお辞儀を返すヒルトと未来、そしてウェイターはディナーの説明を続けた。


「コースの説明をさせていただきます。 ――とは言うものの、他のレストラン同様基本的にコースメニューで順番にお料理を出させていただきます。 尚、御二人様は未成年者という事もありましてアルコール類は出せません、代わりに此方のミネラル・ウォーターをボトルで提供させていただきます」


 丁寧な説明に、前以て聞いていた情報とは違い面を食らうヒルト、一方の未来は緊張していて肩に力が入りすぎていた。

 コースメニューの説明が終わり、ウェイターが席から離れると未来は深く息を吐いた。


「……や、やっぱり、緊張するね……。 何か、気圧される感じ……」

「まあな。 ……何にしても、後は俺達だけなんだし、未来も緊張しなくて良いんじゃないか? ここはあまり目立たない席なんだし」

「う、うん」


 未来は小さく頷くと、改めてヒルトを見た。

 小さな頃から見ていた幼なじみの男の子が、気付いたらこんなにも大人になっている。

 ぽーっと見てると、視線に気付いたヒルトが。


「そういや未来もドレス姿だな」

「え? ……ぅ、ぅん。 ――どうせ似合わないって言うんでしょ? 馬子にも衣装って」


 つい出た言葉に、未来は深く後悔した。

 いつもヒルトが馬子にも衣装って言ってるせいもあるのだが、こんなときに素直になれない自分が酷く惨めで情けなく感じてしまう。

 だが、ヒルトは特に気にする様子もなく――。


「馬子にも衣装だなんて言わないさ。 ドレスを着てる未来、凄く良いし可愛いよ」

「ぁ……ば、ばか……。 ほ、褒めても何にも出ないんだから……ね」


 可愛いと言われた未来の胸は高鳴る、既に口付けを交わしたとはいえヒルトと一緒に居るとこうも心を掻き乱されるのは――。

 手で顔を何度も仰ぐ未来に、ヒルトは微笑を溢す――と、ここで前菜が登場し、二人は食事を摂ることにした。


「……うん、料理に関しては特に問題はないな」

「う、うん。 …………」


 思った以上に食事が喉を通らない未来、空腹な事には違いないのだがヒルトと一緒のせいなのと胸元が開く大胆なドレスというのが要因かもしれなかった。

 グラスに入れられた水を一口飲む――特に変わった様な水ではなく、飲みやすい感じがした。

 同様にヒルトも水を一口飲む――そして、あっという間に前菜を平らげた
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