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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第498話】
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た俺はビシッと黒いタキシードを着させられていた。


「ふむ。 中々悪くないものだな、こうして見ると」


 まるで自分の事のように見てくるウィステリアさんに、ただただ俺は頬を掻くだけだった。


「……馬子にも衣装ってやつですよ」

「……フッ、それは君が着なれていないだけだからさ、これがな。 大丈夫さ、自信を持つといい」

「……はぁ」


 気の抜けた返事をする俺、それはそうと高そうなこのタキシードの支払いをどうしようか考えているとそれを察したのかウィステリアさんは――。


「代金の事なら安心したまえ、ここのオーナーのご厚意で一着進呈だそうだ」

「え? と、唐突過ぎて話がついていけないんですが……」

「フフッ、簡単に言えば支払いはしなくてもいいという事だ。 ホテルテレシア、衣装類等は信頼しても問題はないのでな」


 そう言いながら携帯を取り、電話に出るウィステリアさん。


「私だ。 ……成る程、【どしゃ降り女】が【彼】を連れて来店するのだな。 ……あぁ、今接触すれば問題になるのは明白だ、それに接触する時期はもう少し後だし、な。 ……わかった、では引き続き頼む」


 そう言って通話を切ると、俺の方に振り向いて。


「すまないが私はこれから行くところが出来たのでこれで失礼する。 また縁があれば出会いたいものだな、有坂君」

「え、ち、ちょっと――」


 声を掛けるも、スタスタと去っていくウィステリアさん、店内に残された俺はとりあえず代金の確認をするのだが――。


「代金は不要ですよ、私共のオーナーからのプレゼントという形ですので」

「で、ですがこんな高級なものを――」


 そう言いかけるのだが、店員は新たに現れた来客の接客に慌ただしく向かった。

 ……本当に良かったのだろうか。

 そんな考えが過るも、店員も支払いはしなくても大丈夫って言ってる上に当の本人は既に居ない。

 考えても埒があかず、俺は申し訳ないと思いつつも店内を後にし、エレベーターホールへと向かった。

 エレベーターホールに着くと、一番端にあるエレベーターがちょうど開き、それに乗り込んだ。

 中に居たのは白銀の長髪を綺麗に纏めた女性だった、一瞬目が合うとニコッと笑顔を返してくれる。

 紅い眼で、俺同様の青みがかった白銀、着ている服装は大胆にも背中の開いたセクシーなドレスだ。

 ……この人も、何処かで出会った気がする。

 無論、気のせいかもしれないが。

 最上階行きのボタンを押すと上昇していく――気のせいかチラチラと視線を感じた俺はチラッと見るとまたも笑顔でヒラヒラと手を振り替えしてくれる。


「……あの、何処かで会った
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