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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第497話】
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取り調べは午前中に二時間、午後から二時間という二部コースであり、山田先生はそれを伝えるのを忘れていたため皆に頭を下げる羽目になった。
元々が二時間と聞いていたから、皆はそれに合わせた予定を朝に組んでいたのだがこれで全てがおじゃんに……。
そして俺は新たな機体を手にしたという事もあり、午後の部、取り調べが始まる時間までに書類にサインをするという――。
「てか、相変わらず無駄に多い書類だな……」
「うふふ、そういうものよぉ〜。 手間だけど、それもヒルトがしないとダメだからねぇ〜」
隣に居る母さんがいつもの口調で告げる、場所は母さん専用の整備室、以前家から持ってきた書類が棚に綺麗に並べられていて、奥には破損した黒夜叉一機、以前設計図で見たずんぐりとしたパワードスーツの試作品らしきもの、そしてその隣にはフレームが既存のISとは違ったフレームだけのISがあった、だがそれよりも気になるのは部屋の中央にある紅い機体――昨日襲撃してきた紅い機体が横たわっていた。
気にはなるが、もしかすると検査を頼まれたのかもしれないと解釈し、俺はひたすらサインを続ける。
母さんはその間に、黒夜叉の破損した部品の在庫チェックをしていた。
「母さん、そういえば……俺が使ってた機体のコアは?」
「うふふ、ちゃんとあるわよぉ? 休眠状態のコアで、念のため奪われたりしないように隔離してるのよぉ」
「そっか、一度見たかったが……」
「うふふ、近いうちにまた会えるわよぉ」
「……?」
母さんの含みのある笑みに、疑問を抱きながらも俺はサインを続けていく――そして、山の様に積み重なった書類を片付けたと同時にシャルからプライベート・チャネル通信による連絡が入った。
『ヒルト、そろそろヒルトの取り調べが始まるよ?』
『了解、もうそんな時間か……。 教えてくれてありがとうな、シャル』
『ううん、大丈夫だよ』
チャネル通信が切れると、俺は椅子から立ち上がる。
「母さん、そろそろ取り調べが始まるって連絡があったよ。 書類のサインは全部終えてるから」
「うふふ、わかったわぁ」
そう言って母さんは俺を見送る、俺はそれを見て急いで生徒指導室へと駆け足で向かった。
残された真理亜はフレームだけのISに触れる。
「黒夜叉の改修にこの子の完成……うふふ、大変だけど、頑張るしかないわよねぇ〜♪」
とても大変そうに見えない穏やかな表情の真理亜、視線を中心にある紅い機体へと移す。
「……自律型の構成は把握したけど、新機構を組み込むとなると……とりあえず、また資料を見て考えましょうかぁ……。 ……大丈夫よ、直ぐにヒルトに会わせてあ
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