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デート・ア・セブン〜七つの大罪と美徳〜
狐珀アマルティア
悲しき現実・付けられた名
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ら、少年の名が発せられる。
狐珀は、ふと俯いていた顔を上げ、キョロキョロと周りを見渡す。
その時、偶然にも士道と目が合った。二人の体が固まる。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「えっと・・・」
士道が言葉を発した直後、遠くにいた狐珀が消え、目の前に現れる。
先程まで泣いていたとは思えない黄金の果実のような双眸を持った顔は相変わらず無表情で、何故か威圧感がある。
狐珀の威圧感から避けるように体を反らした・・・が、どうも反らせすぎたせいで地面に頭から激突した。
「やぁ」
その現状をまるで分かっていないように狐珀は指先まで真っ直ぐ伸びた右手を上げる。
「や、やぁ・・・」
「キツネが瞬間移動した・・・」
「あ、やぁ」
今まで気づいていなかったのか、十香の方を向くと、再び手を上げた
「やぁ」
「ちょ、狐珀・・・」
人形のような顔を一向に立ちあがらない士道に向け、首を傾げる。
「起こして・・・腰抜けた」
「頑張れ」
一瞬の間もなく、狐珀は士道の頼みを拒否する。
「頑張れじゃねぇよ!ちょっとは手伝え!」
「私、士道さん家の家事で手伝ってます」
「殆ど何もしてねぇだろうが!」
つい声を荒げると、狐珀は目だけを横に向き、無駄に上手い口笛を吹き、頭に図星という文字を出現させる
「図星って書いてるぞ〜。それに、それする時絶対図星だよな・・・」
「・・・図星は何故図に星なのだろうか」
「話逸らしやがった!」
「・・・じゃぁ貸し。後でお菓子頂戴」
「あ、あぁ・・・」
何故お菓子なのかと疑問を持ったが、狐珀は腰の抜けた士道の手を掴み、ぐいっと引っ張った
「にしても雨・・・最悪、お気に入り服濡れた・・・」
薄い夏用の上着とその下の白シャツ、そしてジーパンは先程の豪雨に、着衣したまんま風呂に入ったのではないかと思う位びしょぬれになり、身体にピッタリとくっついていた。
「というか、十香は逃げるべき」
「な、何故だ?」
「自分みたいな精霊だけじゃない。簡単に人を殺す精霊もいる。快楽で・・・」
彼の無表情だった顔は少し怒りをあらわにする
「まぁいい。これからサイレンが鳴ったら逃げて。ボクでも危ない」
「?何故キツネが危ないのだ?」
十香は無垢で少し天然な頭をひねり考えたが、どうも分からず、首を傾げ、頭にハテナマークを浮かび上がらせる
「・・・精霊の中でも特に危険なタイプだから。自分は」
「キツネは危険なのか?」
「今は大丈夫。さっきみたいになったら超危険」
「あ、そういえば!さっきは精霊になっていたのか!?」
ある程度頭の中で狐珀の言っていたことを整頓した士道が声を上げる
「違う・・・とは言いづらいけど、ボクもあまり分かってない。一様人間でいいと思う」
三人が連動し首を傾げる。
「人間と
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