2部分:第二章
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そのなめくじがいなくなればどうなるのか、もう言うまでもないことだった。
「そしたらわし等三人一呑みやぞ」
「そうなってもええんか」
「そか」
「そや」
「だから止めとけ」
「ほなここに酒があるな」
染吉が百物語をする間飲んでいた酒を出してきた。
「これで蛇をやな。酔わせて」
「御前わかっとるんか」
「人の話聞けや」
しかし今度は朝太と権助が言ってきたのだった。
「蛇に呑まれるよりましやろ。酒は勿体ないがな」
「蛇おらんようになったらどうなるねん」
「考えてみい」
しかし二人はなおも言う。
「どうなる?蛇がおらんと」
「蛙が楽になるな」
染吉もそれはわかっている。
「それでつまり」
「蛙が暴れるやろが」
「やっぱりわし等一呑みやぞ」
「そうやな、そういえば」
「だからそれは絶対すんな」
「ええな」
かくしてこれも駄目であった。今度言ってきたのは最後の一人朝太であった。
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