第18話「これから」
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なんですか?」
「厳しいのは電気と食料だからな。夏は雨も多いし、水には困らないだろう。」
「プールって言っても、私達、水着がないんですけど...。」
...持っているのは、俺たちだけだったな...。美紀と圭は持ってなかったか...。
「...胡桃か由紀が予備を持ってたらいいんだが...。」
さすがに購買に水着があるとは思えないし...。
「あ、ちなみに私は持ってるよー。」
「...むしろなぜ持ってる。」
「備えあれば憂いなし!」
「なんの備えだ!?」
大方、水浴びできたらその時に着ようとでも思ってたんだろう。
...普通の備えだと思えるが、こいつは非常事態にそんな事を考えたんだよな。
「ん?予備なら私持ってるぞ?」
「あ、私も持ってるよー。」
「...さすが女子。服関連にはこだわるなぁ...。」
俺なんかその場で使える服が一着か二着で十分だからなぁ...。
水着ならなおさら一着でいいし。
「....さて、今日はさすがにもう遅いから夕食取って寝るか。」
「そうね。準備するわ。」
「あ、手伝います。」
悠里が準備するのを、圭が手伝う。
「(明日は探索はお休みだな。)」
そんな事を考えつつ、俺は夕食を待った。
「(....さて、ふと思ったけど、このままでいいのか?)」
夜になり、俺は寝室である校長室でそんな事を考える。
「(食料もいずれ尽きるし、生存者はもう近辺にはいない。...なら、他の場所へ移動した方がいい。)」
車もガソリンはまだあるし、武器もだいぶ充実したからな。
「(...奴らを全滅させてこのままここで暮らしていくって言う手もあるが....。)」
その考えはあまりにも厳しい。
奴らは多分、世界中...少なくとも日本中に溢れかえっているだろうし、俺たちも万能じゃない。
一時凌ぎはできるだろうが、いずれ生活しづらくなる。
「(何かしらの組織が大きな拠点を作っていればいいんだが...。)」
この学校は確かに設備が揃っているが、拠点としては小さすぎる。
せめて大学程の広さがあればいいんだが...。
「(...父さんに期待するしかないか....。)」
父さんならまず噛まれないだろうから、感染もしていないだろう。
おまけに、素手でコンクリくらいなら割れるから武器も必要ない。
「(...ああもう、考えるのはまた後だ。寝よう。)」
どの道、行動するとしたらもう少し後になるだろうしな。
そう考えて、俺は寝るのだった。
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