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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第496話】
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、どうしよっかなぁ……?』


 返事からすると肯定的だと思ったのだが、未来本人は決めあぐねているように感じた。


「無理なら無理で良いぞ?」


 そう告げた矢先、未来の慌てた声が聞こえてきた。


『わぁあああっ! 行くっ! 行くからっ! ……うぅ、少しはヒルトも慌てなさいよ……バカ……』

「んじゃ、OKって事だな。 食事券は後で渡すよ、時間もそれに載ってるからもし先に着いたなら中で待ってて良いからな」

『う、うん。 ……楽しみにしてるね。 ……じ、じゃあまた後でね』


 そう言い、未来は電話を切る――またおもむろに視線をディスプレイに移すのだが既にニュースは終わっていて旅番組が始まっていたのでリモコンで電源を切ると、投影ディスプレイも切れた。

 トップニュースになると思っていた襲撃事件がニュースでやってない違和感――モヤモヤした気持ちが駆け巡る中、ドアをノックする音が響き渡る。

 誰だろうと思いつつ、俺はその場から声をかけた。


「はーい、誰ですか?」

「はい、私です!」


 返ってきた返答は【はい、私ですさん】というらしい――ってのは冗談で、声質から山田先生だということは明白だった。

 ドアを開けると、案の定山田先生が立っていた――胸元の開いたいつもの服装、下手すると誘っているようにも感じるのでもう少し自重してもらいたいのだが、あまりつっこむのも野暮という事で放置する。


「有坂君、朝食一時間後から取り調べをします!」


 さっき未来が言っていた事の様だ、取り敢えず今は山田先生の話に耳を傾ける。


「取り調べを行う場所についてですが、生徒指導室なので必ず来てくださいね? あ、勿論昨日の事での取り調べですからね! ヒルト君の素行とか調べる訳じゃないですからね!」


 何かのフォローなのだろうか?

 特に素行悪くしてるわけではないのでそれについては杞憂に過ぎない。


「わかってますよ山田先生、仮にそういった関係だと織斑先生が俺に言うはずですし」

「そ、それもそうですね。 ――では、朝食後ですから午前9時前には来てくださいね」


 そう言い残すと、山田先生はスカートを翻し、小走りで走り去っていった。

 その姿を見送る――と、何やら視線を感じるので振り向くと、一瞬視界に自販機の陰へと隠れる水色の髪の女性が映った気がした。


「……?」


 気になった俺は、その自販機へと近付く――そこに居たのは狼狽した様子の簪だった。


「簪?」

「あ、あぅ……え、ぇと……えと……!」


 更に狼狽する簪に、俺は首を傾げる、この時間帯に彼女が来る――というか、会いに来たこと自体が初めてだろ
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