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大統領 彼の地にて 斯く戦えり
第十三話 事後処理
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への門・・・」
ピニャは初の戦いは最悪な形で、それも未だ終わることはなかった。
ピニャは何があっても怒らせることがないようにと心の中で繰り返し呟きながら伯爵邸へと戻った。


■ペルシャール・ミースト


俺たちは軍服を着替えて身だしなみを整えて伯爵邸の大広間に来ている。随行員はシェーンコップ、おやっさん、レレイ、テュカ、ロウリィの6人だ。中央奥の玉座にはミュイ皇女とピニャ皇女、そしてその眼には腹心の、確かハミルトンだったか。おれ達の横にはメイド丁らしき婆さんと4人のメイドが待機している。
「イタリカ救援に感謝し、その対価の交渉を行いたい」
感謝してるならソファにでも座らせてくれと言いたい。なんで助けた側が立たされて助けられた側が堂々と座っているんだ。それも玉座的な奴に。やっぱり中世だから向こうが上になるのは仕方ないことなんだろうな・・・。
「感謝されるのは結構なことですが、ピニャ殿下?一つお忘れになっていることがあるのでは?」
俺がそういうとピニャ殿下とハミルトンが顔を見合わせた。
「我らはロンディバルト軍、貴方たちの呼び方で”異世界の軍隊”です。帝国と我々は現在戦争状態になっていると記憶しているのですが、そのような者たちをこんなところに呼び寄せてよろしいので?」
俺がそう言うと二人は顔を強張らせた。同時にメイドたちの目も変わった。なるほど、ただのメイドではなくピニャ皇女たちの護衛か。目が鋭いな。かなりの手慣れのようだ。
「そ、それは・・・」
「ピニャ殿下もご覧になったかと思いますが、わが軍は帝国を遥かに凌駕する軍事力を保有しております。率直に言えば今すぐにでも帝国の重要な穀倉地帯であるここイタリカを武力占領することなど容易いのですよ」
「ま、まってくれっ!話し合おうではないか!?」
ピニャ皇女が慌てて言った。
「では、横の客間で座りながら話し合いましょう」
「す、座りながら・・?」
本当にやるとでも思ったのだろうか?
「そうです。あなた方と対等の立場で話し合いをしたいのです」
「わ、分かったっ!すぐに準備しよう!!」
ピニャは急いでメイドたちに指示を出した。メイド長は随分落ち着いているな。戦場経験済みか?ピニャ皇女と変わったほうがいいんじゃないだろうか。


「で、では改めて交渉を行わせていただきたい」
急に敬語になったな。これでようやく対等か・・?まだ少し自分が上だと思ってるだろうな。
皇族だし仕方ないけど。
「分かりました。こちらから提示させていただくのは7つです。

・戦闘でかかった諸経費を金貨又は銀貨で支払うこと
・使節の往来の安全保障と諸経費はそちらが全額負担すること
・アルヌス協同組合の貿易の租税を免除すること
・捕虜の権利をすべてこちらに渡すこと
・イタリカを含むフォル
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