第十話 我イタリカに到着ス
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の、すでに士気は瓦解寸前まで落ち込んでいた。それでも保っていられるのは自分たちがここで逃げ出したら後ろにいる自分たちの家族に危害が加わるということがわかっているからであろう。
とはいえ帝国から救援が来たと思ったらわけのわからぬ偉そうな皇女とその部下であったことがさらに民兵たちの士気を下げていた。
ピニャは伯爵邸に着くと簡単な食事を摂って客間で横になった。
「きゃっ!?」
突然の出来事にピニャは思わずかわいらしい声を出した。ピニャが目を開けるとそこにはバケツを手にしたメイド長とグレイがいた。
「どうしたっ敵か!?」
「分かりませぬ。はたして敵か味方か・・・とにかく身繕いをされてお越し下さい」
そういわれたピニャは急いで濡れた体を拭き、装備を身に着けると南門に向かった。
そこにはハミルトンがのぞき窓で外を確認していた。
そこから見えたのはロンディバルト軍の18式兵員輸送車、IFV、16式高機動車であった。
当然そんな物知らないピニャは困惑した。
「な、なんだあれは・・?」
「も、木工車ですかねっ?」
「いや・・・あれは鉄だ」
ピニャはその外見から鉄であると判断した。
「何者か!?敵でないなら姿を見せよ!!」
城壁の上にいるノーマが問い詰めた。
■ペルシャール・ミースト
警戒を厳にして何とかイタリカまでたどり着いたが、どうやら戦闘が行われていたようだった。城壁の周囲には矢が刺さったり体が真っ二つになった死体がごろごろ転がっている。
「完全に警戒されてますなぁ。どういたしますか?」
銃の手入れをしていたシェーンコップが城壁にいる兵士を見ながら言った。
「見た感じ帝国兵のようだな」
「しかし民兵も混ざっているようですなぁ。住民から募ったのでしょう。」
俺は双眼鏡で確認した。確かに城壁には明らかに正規兵でない者が剣や弓を構えている。最初のプランではイタリカの近くまで行ってそこからはレレイ達3人に変装させたシェーンコップを護衛につけて町に行かせるつもりだったのだが、こうも警戒されてはこのプランは破綻したといっていい。さてどうしたものか・・・。
正直めんどくさいので軍隊連れてきて武力制圧しちゃいたいな。人心掌握作戦が破綻するけど。
「シェーンコップ中将、ちょっとついてきてくれ」
「わかりました」
結局レレイ達を連れて平和的行くことにした。おやっさん達には待機命令を出して俺は城門へ近づいた。
城門に着くと、俺はデザートイーグルを右手にかまえて恐る恐る木の扉を叩いた。シェーンコップもライフルを構えている。
しかし数分しても一向に出てくる気配がない。
「何か悪巧みでもしているのかもしれませんなぁ。もう少し待ちますか?」
「戦闘の直後だ。警戒してるんだろう。」
「まぁたしかに
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