第八話 避難民の生活
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ではっ!?」
「民間人被害者は特地での災害、通称”怪獣”によって発生したものであり、軍との交戦によってではありません。」
「政務次官が答弁で隠していたのはなぜですかっ?」
「あの時質問されていたのは、”戦闘による被害者”ということでしたので・・・。」
・・・・・・・・・・・・
「ぷはぁ・・・あ^〜気持ちいんじゃあ^〜」
ペルシャールは本日オープンした特地の湯に一番に入っていた。
これはペルシャール自身が避難民からの要望を得て作らせたものであった。
「はぁぁあん、気持ちいいわぁあ〜。」
その隣にある女風呂にはレレイ、テュカ、ロウリィの3人と子供たちが湯に浸かっていた。
「まさか、こんなところに本格的な浴場を設えるなんて〜。」
「私も、お湯のお風呂は初めて。」
現代では仮設程度の浴場であったが、宮殿や高級住居でない限りお湯の風呂なんてない異世界では、こんな仮設でも本格的な浴場であった。
「あなたもぉ?」
「私は元々流浪の民ヌルドの一族。だから、水浴びぐらいしか・・・。神官様は、お風呂はあった?」
レレイは逆にロウリィに尋ねた。
「ロウリィ、でいいわよ。」
「私はレレイで。」
「そうねぇ〜、神殿には帝国式の豪華なお風呂があったわぁ〜。けど使徒として私は各地を巡ることを運命づけられた身。だからこんな辺境でお風呂に入れるなんて、驚いたわぁ〜。」
ロウリィは気持ちよさそうに言った。
「風呂は毎日用意すると、ミーストが言っていた。」
「ミースト?あぁ、ロンディバルト軍の。」
ロウリィは思い出したように言った。
「それっ、私を助けてくれた人!?」
それを聞いたテュカが身を乗り出して尋ねた。
「・・ぁ、あの、村の井戸で気を失っていた私を、救い出してくれた人かな、と・・・。」
テュカは大声を出したことで少し遠慮しながら言った。
「そう、あなたを助けたのはミーストの部隊のはず。」
レレイが答えた。
「ミースト・・・ミースト・・・。」
テュカは少しうれしそうに繰り返し呟いた。
「だいぶ普通に戻ったのかしらね。」
ロウリィはテュカの方を見て呟くように言った。
「えっ?」
「集落親族全てを失ってまだ間もない。ショックを受けていると理解していた。」
「・・あの、私あの日からずっと面倒を見てもらってばかりで。本当は、こんなところに居ちゃいけないのかなって・・・。」
「いいのよぉ〜。」
下を向きながら言うテュカに対してロウリィが言った。
「ここにいること多くは、親族を失った子ばかりだから。」
それを聞いたテュカは少し顔を上げた。
「しかし、貴方随分向こうの言葉を覚えたのねぇ。」
3人は子供たちの頭を洗いながら話していた。
「まだ勉強の最中。」
まだとは言うが、アルヌスに来てまだ一
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