第七話 炎龍襲来
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気が地面を走り、直後爆発を起こした。それによって炎龍は体勢を崩し、外れるかと思ったロケット弾は炎龍の左腕に命中し腕ごと吹き飛ばした。
炎龍は痛みのあまり叫ぶように声を上げるとふらつきながら飛び去って行った。
「・・・終わったんすかね・・?」
「ああ、多分な。」
ペルシャールは後部扉から降りて逃げ出していく炎龍の後ろ姿と大惨事となったキャラバンを見ていた。
炎龍撃退後の夜、第三偵察隊とコダ村の人々は、近場にあった丘に炎龍の犠牲者となった150名余りを埋葬して黙祷を捧げていた。
そんな中、涙を何とかこらえている1人の少女がペルシャールの視界に入った。
ペルシャールは黙って少女に近づくと手を頭に乗せて撫でた。少女は我慢していた涙を一気に流した。
炎龍の撃退には成功したものの、コダ村の4分の1に当たる150人余りんぽ犠牲者を出してしまったことを第三偵察隊の隊員達は悔やんでいた。もう少し対応が早ければ、自分たちがもっと強かったら、と。
黙祷が終わると、生き残った村人たちは近隣の身内や周辺の町に避難するため、早々に出発した。そんな中いつもは男っぽい性格の栗林が涙を流したが、ペルシャールは黙って手を振り続けた。これ以上何かすると嫌われちゃうかもという考えがペルシャールの頭をよぎったからでもあったが・・・。
「身内と言ったって、大丈夫なのかねぇ・・?」
「まぁそれよりもあれが一番の問題ですな。」
シェーンコップは十数人の子供や怪我人、老人の方に目を向けた。
「まぁいいさ。保護ということで全員連れて行こう。」
「隊長ならそうおっしゃると思っていました。」
いつの間にか後ろにいた黒川が嬉しそうに言った。
「やっぱり俺、人道的だろ?」
ペルシャールはニっとした表情で黒川に言うと、全員に乗車命令を出した。
・・・・・・・・・・・・
「閣下、これはどういうことでしょうか?」
「えっと、まずはその後ろにいる怖い人たちを下げてくれるかな?お話ししようじゃないか。そうすればきっと分かり合えるはずだ。」
アルヌスへと帰還したペルシャールに待っていたのはハイドリヒによるお話という名の尋問であった。1国の大統領がその部下に拘束され、尋問されるなど前代未聞であるが、彼の護衛隊長であるシェーンコップを同行させている辺りハイドリヒ唯一の良心が働いているようであった。
30分後、何とかハイドリヒの説得に成功したペルシャールは工兵部隊の司令部を訪れていた。
「はぁ、避難民の住居ですか。」
「あぁそうだ。出来そうか?」
「アルヌスの工事はあらかた終了しておりますので問題はありません。今日からでも取り掛かれますが?」
「ではよろしく頼む。」
ハイドリヒの説得には成功したが、避難民の管理についてはそ
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