第二話 大統領特地へ
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。」
「はっはっはっ!エルベ藩王国の獅子とうたわれたデュラン殿も、寄る年波には勝てぬということかぅあっはははっ。」
リィグゥはのんきに笑っていたが、次の日、デュランの言葉が脳裏によみがえることとなる。死ぬ瞬間の走馬灯の一つとして・・・。
・・・・・・・・・・
「全軍進めぇ!!」
「おおおおおっ!!!」
日が大地を照らし始めた頃、諸王国軍の先鋒アルグナ王国軍、モゥドワン王国軍がアルヌスの丘を目指して出陣した。その後方からは惜しくも戦法を逃したリィグゥ率いるリィグゥ王国軍が予備として追った。
「そろそろ戦いが始まるはずだが。」
デュランが出陣準備を整えていると、伝令が報告してきた。
「報告っ、アルグナ、モゥドワン王国軍合わせて2万5千が丘に向かいました。続いてリィグゥ王国軍も。」
「して、帝国軍と合流できたのか?」
「そ、それが・・・、丘の周辺には帝国軍は一兵もおりませぬっ。」
「なんだと!?」
伝令の報告にデュランは驚きの声を上げた。
「どうして帝国軍の姿がない!」
リィグゥはあたりを見渡して言った。
「わかりません。」
「まさか・・・。」
彼の予想は間違っていたが、新たな考えをする前に、彼の人生は幕を閉じることとなる。
”ここからは危険区域となっておりますので、立ち入りを禁止します”
捕虜の情報から日本語と異国語で書かれた看板がいくつも立てられていたが、諸王国軍からすればわけのわからぬことだったので、看板を踏み潰してそのまま進んだ。だが、この看板の意味を、彼らはすぐに知ることとなる。
丘に向かって進撃していると、今まで聞いたことのない爆音がはるか彼方で聞こえた。
何だ?と疑問に思った次の瞬間、地上が爆発を起こし、兵士たちは吹き飛ばされ肉片と化していった。
「うわぁあああ!!」
「な、なんだ!?」
考えている暇もなく次々と爆発は続いて行き、ついにリィグゥ自身のいる場所に、爆発が起こった。
「射撃止め!」
この爆発は丘周辺に布陣していた17式170mm自走砲と、戦車部隊による砲撃によるものであった。
「敵侵攻部隊は全滅!」
「全車戦闘配置のまま待機せよっ。」
「な・・・なんだ。まさか、アルヌスの丘が噴火したのか・・・。」
伝令の報告を聞き、急ぎ駆けつけてきたデュランが見たのは、爆発の後の煙に包まれた焦げた更地であった。
「アルグナ国王は・・モゥドワン国王は・・・、リィグゥ公はどこにいる・・・。」
諸王国軍による第一次攻撃 死者約2万5千
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