第一話 異世界の門
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一つ幸いだったのは、大統領警備のため、各駅や主要施設に多数の武装親衛隊が配備されていたことだろう。
とはいうものの、門から現れた軍と武装親衛隊では数が違いすぎた。門の軍隊6万に対して、武装親衛隊は600名程度である。
「防衛司令部に増援要請をっ!大統領を最優先で保護しろ!」
警備部隊の隊長が怒鳴りながら部下に指示をだし、自らも銃を取り出して応戦していた。
「くそっ、なんなんだ奴らはっ!モンスターとドラゴンなんて聞いたことないぞっ!!」
「愚痴言う暇があったら敵を撃て!」
SS隊員達は、民間人を保護しつつ、防衛司令部のある旧皇居近辺に後退していった。
「横浜基地からヘリ部隊を送れ!旧皇居に民間人を避難させろっ!戦車部隊を出して、大統領を保護するんだ!急げっ!」
東京都防衛司令部では、スタッフがあわただしく動き回り、門から現れた軍隊の対応に追われていた。
・・・・・・・・・・
「連隊長っ!さすがにこの人数じゃ防ぎきれませんよ!」
「相手は銃も持たない騎兵だ。近づかれなければ対処は容易だっ。人ではなく馬をねらえ!」
3回もの騎馬隊による突撃を何とか凌いだ大統領護衛部隊は、人数的にも弾薬的にも余裕のない状態であった。
「!?連隊長っ、味方の戦車部隊です!」
4度目の突撃が行われる直前、隊列を整えていた騎馬隊に17式戦車の45口径100mm砲が火を噴いた。騎馬隊は木端微塵に吹き飛び、跡形もなくなった。
「閣下!我々が援護しますっ。防衛司令部まで避難をっ!」
ペルシャール達は、戦車部隊に護衛されつつ防衛司令部へと避難した。その頃には横浜基地のヘリ部隊と戦車部隊が市街地出縦横無尽に暴れまわっている門の軍隊を殲滅していた。
ペルシャールが到着した時、すでに主力は壊滅し、掃討戦へと移っていた。
後に”銀座の悲劇”と呼ばれる市街地戦は、民間人1360人 SS及び防衛隊員37人の犠牲者をだし、門の軍隊を全滅させ、6000人に及ぶ捕虜を得て収束を向かえた。
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