RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 五話「再会と遭難」
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「急に何も告げずに帰っちゃってわるかったね? あの後、いろいろとあってさ?」
「ああ、突然ベッドから姿を消したから、心配したんだぞ? あの後、何があった?」
「実は……あれ?」
途端、彼は「リベリオンズ」のことを話そうとしたが、何故か言葉が思うように話せなくなった。と、いうよりも言葉が出てこない。まるで、その先の言葉が思い浮かばないかのように。
――あれ……?
「どうした?」
「あ、いや! 何でもない。とにかく、俺は大丈夫だから?」
「うむ……ま、その様子だと問題はなさそうだな?」
「ああ……」
「せっかく来てくれたんだ。参拝もしていってくれ? 自分でいうのもなんだが、うちの神社はそれなりにご利益があるぞ?」
「うん、そうだな……?」
「では、私は御奉仕に戻る。お前とまた話せてよかった」
「ああ、こちらこそ……」
箒は先に席を立った。玄弖も腰を上げようとするが、先ほどからの言動の拒絶に違和感を抱いていた。
――俺、確か例の組織のことを……?
リベリオンズと言う組織のことを言おうとした途端、急に言葉が出なくなったことに、彼は未だ疑問に思った。
そのあと、玄弖は一様といっては失礼だが参拝も済ませると、社務所の客室でお茶を貰っている大剛の元へ戻ってきた。
「大剛、行くぞ?」
「……」
しかし、鳥居の前で大剛はずっと詩織という巫女の後姿を見つめていた。
「大剛?」
「え、ああ……」
ふと我に返った大剛は、すぐさま玄弖のほうへ振り向く。
「どうしたんだ?」
「別に……」
と、大剛は言うも、彼の状態はいつものような鈍感な雰囲気じゃない。まるで、何かにくぎ付けのように思えた。
「なぁ……?」
石段を下りる途中、大剛は玄弖へ訪ねる
「ん?」
「お前さ……彼女とか居たりする?」
「なっ!?」
途端に玄弖は赤くなったが、それ以前に大剛の頬が真っ赤に染まっていた。
「何だよ……いきなり?」
玄弖は、そんな大剛の異常さに目を丸くした。
「いいよな? 俺も、彼女欲しいな……」
――何だコイツ、急に?
変な目で大剛は玄弖を見ながら石段を上り終えた。
「あら? こんにちは」
「?」
大剛はその声に振り向くと、そこには長い髪を靡かせたワンピースの女性がいた。それも、とても美人だったのだ。
――うわ! めっちゃ綺麗!!
大剛は息を飲んだ。
「今日引っ越してきた方ですよね? 私、昨日引っ越してきた高宮っていいます! お互い、仲良くしましょうね?」
「は、はい!」
高宮という女性はそう言うと、彼女は言ってしまった。
――高宮さんか……すごく綺麗だな〜?
何とも印象深い彼女の名前は、大剛の記憶に深く刻み込まれた。
*
「ねぇ? 詩織ちゃん?」
「ん?」
休憩時間が終わる間近、比奈が台所で作ったケーキ
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