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RSリベリオン・セイヴァ―
RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 五話「再会と遭難」
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「大丈夫……いたたっ!」
「無理するな……ほら?」
と、大剛は彼女に背を向けた。
「え、でも……」
「風なら鈍龍が治療してくれた。それとも……まだ、抵抗があるのか? 俺に」
「……」
こうなると、すでに仕方がないと、大人しく詩織は大剛の背に掴まり、両腕を彼の首へ回した。
「しっかり掴まってろよ?」
大剛は、詩織をおぶって河原を歩きだした。
<i5282|14018>
「……ねぇ?」
「ん?」
歩いている中、詩織は大剛に疑問を投げかけた。
「どうして……私に優しくするの?」
「え?」
「私……ちょっと貧乏な中級家庭の娘だし、どんだけ気を使たって良い事なんかないわよ?」
「別に、俺はただやりたいからやってるだけだよ? つうか、どうしてそんなことまで言うんだ?」
「だって……そうじゃない? 私は女で、あんたは男なのよ?」
「別に関係ないじゃん? それよりも、今はこの山から脱出することを考えようぜ?」
「どうして、そこまで……? 私、アンタにいろいろ酷いこととか言ってたし?」
「う〜ん……別にいいよ? 確かに言われたことは腹立つけど、今の明楽を見てると、そんなの失せちまった」
「単純ね?」
「ああ、男ってのは単純な生き物さ?」
「ふぅん……」
それから数時間歩いて、二人は川を伝って、どうにか車が走る峠の道路へ出ることができた。
「重くない?」
何度も詩織は、大剛の負担を気に掛けている。
「ああ、羽みたいに軽いよ? それよりも、この道路とか見覚えない?」
「えっと……あ、この道ってよくパパとママが買い出しに行くみちじゃん!」
「じゃあ……これを下っていけば?」
「大剛! あれ?」
詩織は目の前の看板に指をさす。そこには、村の名前とその位置を示す矢印が記された看板が見えた。その途端、二人の間に歓喜が芽生えた。
「やったぁ! 助かったぜぇ!!」
「……ねぇ? 大剛?」
すると、大剛におぶさっている詩織は彼にこう言った。
「え?」
「……私って、気付いたらもうおんぶされてるじゃん? だったら、このまま空飛んでくれればよかったんじゃない?」
「え? だって……明楽が俺に触るの嫌だって……」
「もう触ってんじゃん?」
それを聞いて、大剛は吹き出し、そのあとに詩織も吹き出してしまった。
しかし、そんな二人の元へ複数の銃声が鳴り響いた。
「なんだ!?」
大剛は慌てて上空を見ると、そこには三つの機影がこちらへ飛来してくる。なんと、ISだった!
「IS!? そんな……」
「え、どうしてISなんか!?」
I三機のISは二人を囲むように降りた地、そのうちの一人の顔を見て、大剛は目を丸くして叫んだ。
「た、高宮さん!?」
「うそ……高宮さん!?」
大剛につられて詩織も最近越してきたお隣の女性
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