エイプリルフールIF 【ワルブレ編】
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。蒼お兄さんがメタフィジカルの攻撃で重症なのです…直ぐに迎えに来てほしいのです」
「メタフィジカルはっ!?」
まーやは前世の記憶を持っている分歳不相応に聡明だ。
だからこの場で…万理の周りで誰が聞き耳を立てているかわからない状況で本当の事を言うと言う愚はおこさない。
「逃げていったのです。まーやも蒼お兄さんも命からがら逃げ切ったのです」
「……そう。詳しくは後で聞くわ。メタフィジカルは逃げたのね?」
「はいなのです」
「分ったわ。も一頭の弩級の反応も消えたみたいだから直ぐに迎えを向かわせるわね」
「よろしくなのです。万理お姉ちゃん」
そう言ってまーやは携帯電話の通話を切った。
「蒼はエンシェントドラゴン(最古の英雄)だったのですね…まーやはびっくりなのです」
通力と魔力を両方扱い、さらには二つを合成してみせた。
「守ってくれてありがとうなのです。わたしの英雄さん」
そう言ってまーや蒼のほっぺにキスを落とした。
亜鐘学園学園長室。
そこには今万理とまーやの二人だけだった。
「それで、まーやを襲ったメタフィジカルだけど…」
と切り出したのは万理だ。
「蒼が一人で倒しちゃったのです」
「そう…よく一人で倒せたわね」
「そうなのです。まーやもびっくりなのです。多頭種、それも弩級だったのです」
「ちょっと、それ聞いてないわよっ」
「言ってないので当然なのです」
事前の事情聴取。蒼はまだ眠りこけているのでまーやが受け答えしていた。その中でであったメタフィジカルは通常のメタフィジカルであると報告している。
それを聞いて万理は頭を抱えてイスにもたれ掛った。
「灰村くん一人だけでも頭が痛いと言うのに…」
「もう一体現われたメタフィジカルも弩級だったみたいなのです?」
「そうね。それも嵐城サツキさんや漆原静乃さんの二人が居合わせたようだけれど、実質倒したのは灰村くん一人ね」
「Sランク救世主…なのです?」
ランクS。
一人では打倒し得ない異端者を狩った者に送られる称号だ。
「七人目の…ね…いえ、神鳥谷くんもいるから八人になるのかしら?」
「それは違うのです、万理お姉ちゃん」
「は?」
「蒼はセイヴァーオブセイヴァー(SS)なのです」
まーやの言葉に絶句する万理。無邪気な表情を浮かべるまーやとは対照的だった。
あのメタフィジカルとの戦闘から数日。
特に変わり映えも無く、いつもと変わらない生活に戻っていた。
と言うのも、蒼はメタフィジカルとの戦闘で負傷して担ぎ込まれた事になっていたからだ。
傷自体は
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