エイプリルフールIF 【ワルブレ編】
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の術」
蒼の口から巨大な炎弾が撃ち出される。
「ガッ!」
迎え撃つケルベロスの炎弾は威力負けして炎を被った。
そのまま入り口へと走る。
追いすがるケルベロスはそのアギトをギラつかせた。
すんでの所でそれを回避すると光技で言う所の金剛通、剛力通のあわせ技である崩拳、念能力で言う「硬」でカウンター。頭の一つを潰して見せた。
「くっ…」
渾身の一撃だったが蒼もまた肩に激痛が走る。
「まさかまだ頭が有ったとわね…」
頭を殴った拍子に振り子のように振られた胴体。その尻尾が突然頭に化け、蒼の右肩へと噛み付いたのだ。
どうにか噛み千切られる前に身を引けた為に裂傷で済んだが、一歩間違えれば右腕を失っていただろう。
そう言えば…尻尾は二本あったはずだが…?
蒼がまーやをかくまいつつ戦っている。
わたしは何も出来ないの?
実際まーやには実質戦闘力は皆無と言って良い。
だが、だからと言って何も出来ないで隠れている事しか出来ない自分を恥じる事は出来た。
それしか出来ないと言ってもいい。
そんな自責の念に駆られている時、まーやの耳に何か声のようなものが聞こえた気がした。
…おね…い…す
「え?」
お…が…です
「だれ、誰なの?」
誰かの声に必死になって耳を傾けるまーや。
わたし…ひ…って…ください…
「どこっ!?」
必死に視線を左右に向けると目に映ったのは蒼が置いていった一つの宝石。
まーやは急いでそれを拾い上げると胸元へと持ち上げた。
『おねがいです』
今度ははっきりと聞こえた。
「あなたがしゃべっているの?」
『はい、時間が有りません。お願いがあります』
「え?あ、うん…なに?」
相手がしゃべる宝石だと言う事に驚いている暇は無かった。
『マスターのリンカーコアを廻す為に魔力を譲渡してもらえませんか?』
「え?それって…」
『あなたが持っている魔力をマスターに分けて欲しいんです。きっかけがあればマスターのリンカーコアがまわり始め、自力で魔力を生成するはずです。そうすればこの状況を打破できるはずです。私のマスターはあんなに弱いはずは無いっ!』
「わかったわっ」
そう言って立ち上がるまーや。しかしその顔は少し赤く染まっていた。
『どうしました?』
「ちょっと照れるなって思って」
『は?』
宝石が素っ頓狂な声を上げたとき、ケルベロスの体から一本の一歩が分離し、まーやに向かって飛んできた。
その尻尾はいつの間にか頭が生え、四肢が生え、小さな狼になっていた。
それにまーやが気がついた時にはすでに遅
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