エイプリルフールIF 【ワルブレ編】
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大方運び込まれる前には治っていたらしく、医者の先生からもさっさと退院しろと言われる始末。
そんな訳で今日も今日とて蒼は実技の授業をサボって昼寝していた。
その傍らにまーやが居るのもいつものことだ。
そこに乱入者が現れる。
長い髪をサイドでひとくくりに纏め上げた少女。名を嵐城サツキと言う。
全身から怒気を立ち上らせ、肩を怒らせて歩いてくる。
「こんなところに居たっ!ってー幼女と添い寝しているっ!?」
「うるさいのです…」
目をこすりながら先に起きたのはまーやだ。
「あ、あな…あなたたちなにやってるのよっ!」
「何って、昼寝です?」
「それは見れば分るのよっ!」
「じゃあ訓練なのです?」
「昼寝が訓練な訳無いでしょうっ!訓練はいま授業でやってるところよっ!」
どうやらこの嵐城、蒼を連れ戻しにきたようだ。
「サツキお姉さんには分らないのですか?」
「なにがよ」
「蒼には一年のカリキュラムは必要無いのです」
「うぇええ!?」
「蒼は七門全部開いてるですよ?」
見て分らないのか?と馬鹿にするように言い放つまーや。
一年の白鉄の実技は一年掛けて七門全てを開いて自在に通力を汲みあげる事が出来るようにする事だ。
サツキも見れば確かに蒼の体は蒼銀の通力が溢れ出ていた。
「だから蒼には今の実技の演習は必要ないのです。むしろ蒼の修練の邪魔をしないで欲しいのです」
「昼寝がどうして修行になるのよっ!」
食って掛かるサツキ。
「サツキお姉さんには蒼が今どんなにすごい事をしているのか分らないのですね」
「ぜんぜん分らないわ」
はぁ…とため息一つ。まーやは説明する。
「サツキお姉さんは寝たまま通力を纏う事が出来るのですか?」
「え?…それは…えと…」
と考え込んだ後サツキはポソリとつぶやく。
「出来るの?」
「先生に聞いてみるといいです。でもきっと答えはこう返ってくると思います。修行すればいつかは」
「え?」
「理論上は可能なのです。でも、この学園じゃ教えないのです。何故なら継続戦闘時間に重点を置いてないからなのです」
「どう言う事?」
「メタフィジカル戦は短期決戦が望ましいのです。つまり瞬間的に力を発揮する事を優先して教えているのです。でも蒼のこれは逆に継続戦闘時間の延長を目的とした訓練なのです」
「えっと…」
「プラーナを長時間放出する事は実は結構難しい…と蒼が言っていました。金剛通が戦闘中常時展開できるくらいじゃないと話にならないね、と。まーやはその時は頷いたのです。でも、そんな事ができる白鉄が居るとおもうです?
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