エイプリルフールIF 【ワルブレ編】
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「あ、やっべ…思い出すのが遅すぎた…」
そう神鳥谷蒼は言葉をこぼした。
直近の前世の記憶は古代フォルトーゼでの事。転生した事はすぐに受け入れた。
だが…
ここは亜鐘学園高校。日本全国から輪廻転生者が集まる学校である。
この世界には六年ほど前から兵器での殲滅が難しい化け物…異端者と呼ばれる異形の化け物が現われ始めた。
現代兵器では有効打を与えられない難敵を屠ったのが前世の記憶を持ち、前世の武技を匠に使える輪廻転生者達だった。
後に救世主と呼ばれる事になる彼らは、その力で異端者を打倒せしめ、次々に現われる異端者に組織だった対応が求められ、成立したのが白騎士機関と呼ばれる組織。全世界六国に支部を持ち、現われる異端者を打ち滅ぼす。
亜鐘学園はそんな戦士を鍛える教育機関だ。
全国から輪廻転生者を見つけ出し、本人の了承のもと戦士として教育する。
中学三年の少年少女に軽いテストを受けさせ、それで輪廻転生者であると確認が取れると白騎士機関からスカウトが来て、それに応えると亜鐘学園への入学が認められる。
卒業後は白騎士機関で働くか、もしくはドロップアウトするか選べるらしい。
一応日本支部はサラリーらしく、公務員扱いの為扱いは悪くない模様。まぁ命を懸ける分の給料が貰えているかと言えば閉口するが…
前世を完全に思い出す前はリスクとリターンを考えてこの亜鐘学園へと入学したらしい。
この学園に入学する救世主の殆どは二つの世界からなる。
光技の発達していた正解と闇術の発達していた世界。
前者を日本では白鉄と言い、後者を黒魔と言う。
そうして入学した亜鐘学園の最初の実技の授業中、蒼は唐突に思い出したのだ。
前世の自分を。
前世が現世の記憶を食いつぶし、ようやく状況を把握すれば、訓練機関の一員。
入学直後のドロップアウトはそれはそれで難しい。それならばと力を付ければ異端者の矢面に立たされる。
うーむ…ま、なる様になるだろう。とあっけらかんと考える事を放棄した。
そう言えば、と蒼は思う。前世の俺はこんな性格だったっけ?と。
白鉄とは前世の記憶にある念能力者だ。
体内にある七つの門をこじ開け、そこから通力をくみ出し身に纏う事が基本とされる。
通力とは言い方は違うがオーラの事で間違いない。
対して黒魔は魔導師である。
大気中にある魔素をリンカーコアに集め魔力を生成そ、闇術を行使する。そのとき手で虚空に古代文字のスペルを描
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