機動戦艦ナデシコ
1287話
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ああ、構わない。こちらとしてもエステバリスとは機体性能が違い過ぎて行動を共にするのは難しいからな。こっちで自由に動いて敵を撃破してもいいってのなら、願ったり叶ったりだ」
その言葉にユリカは安堵の表情を浮かべる。
だろうな。幾らナデシコが連合軍の戦艦に比べて高い性能を持っていても、結局1隻なのは変わらない。だとすれば、サツキミドリ2号を守るので精一杯になってもおかしくない。
つまり、サツキミドリ2号を守る事は出来ても一方的に攻撃され続けてしまう訳だ。
それを防ぐ為には、やはり大本を絶つ必要がある。
サツキミドリ2号をナデシコとエステバリスが守り、ミロンガ改で敵の大本……チューリップとカトンボを叩く。
普通に考えればベストの選択肢だろう。
また、俺にとってもそう悪い話じゃない……といいなぁ、というのが正直なところだ。
いや、普通に考えれば全く問題ないのは事実だ。チューリップにしろ、カトンボにしろ、撃破しなくても空間倉庫の中に入れてしまえばそれで済む。
まんま無人戦艦といった様相のカトンボとは違い、チューリップの触手を考えるともしかしたら生き物なのかもしれないという思いもあるが、その時は収納出来ないだけだし。
……これがなければ、な。
視線をコミュニケに向け、小さく溜息を吐いてから映像モニタに映し出されている艦長に向かって口を開く。
「さて、じゃあそろそろ出撃するから、ナデシコの方はよろしく頼む」
『ええ、こっちの心配はしなくてもいいですから、どーんと任せちゃって下さい! 何せ、こっちにはアキトがいるんですから! 文字通りの意味で大船に乗ったつもりでいて下さって結構です!』
艦長に艦を指揮するだけの能力があるというのは、十分に分かっている。
だがそれでも……こうして天然気味に明るいところだけを見せられると、ちょっと不安になるのも事実だ。
「そ、そうか。じゃあ頼む。……ミロンガ改、アクセル・アルマー、出るぞ!」
それでも俺が今出来るのは、その艦長を信じてナデシコにサツキミドリ2号の護衛を任せる事だけ。
それと、可能であればチューリップを確保したいところだが……このコミュニケがなぁ。
どんな隠し機能が付いているのか、その辺は正直微妙だ。
あ、でも盗み聞きとか録音機能とかだったら、実はクリスマスパーティの夜の件もプロスペクターには筒抜けなのか?
まぁ、この艦で実質的最高責任者であるエリナの情事の声だ。
それを録音なんかしようものなら、速攻でネルガルを首になってしまう可能性が高いが。
そこまで行かなくても、閑職に回されたりとか。
ともあれ、その辺は一度エリナにしっかりと聞いておいた方がいいのかもしれない。
それに正直に答えるかどうかは別として、こっちが知ってい
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