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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第九話 俺と、私にできること 前編
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ら冷静になるまでの変化や速度を知るため。
「もし両親が部外者で、君一人の行為だったとしたら、君は両親にバレたくないから必死に嘘をつく。 けど……そのあとの質問の時とは反応が薄かった」
通常の犯罪者だと、家族にバレたくない犯人は住所や年齢を誤魔化すことが多い。
身分証明証は持っていないだとか、何かにつけて嘘をつく。
バレたくないから。
仮に家族も犯罪に加担していると、その緊張感は更に濃くなる。
巻き込みたくないとか、まだ犯罪の途中だとか、そんな理由で。
バレたら終わりだから。
しかし全ての質問の中でこの質問に対し、彼女の反応はあまりにも冷静だったと言える。
冷静過ぎて、必死さがないんだ。
バレないように、バレないようにとするはずだ。
その証拠に、名前を聴いた時はかなり必死に感じた。
最初の質問だからってのもあるだろうけど、名前と出身地、どちらか片方でもバレたらいけないと言うのに、出身地がバレても大丈夫みたいな反応はおかしい。
つまり、仮に出身地や出身世界がバレても良いように細工を施しているか、すでに家族や現在の所在地を知っているものがいないという状況だって可能性が高い。
……まぁ、そもそもだ。
「無言だったおかげで、言葉にまで意識を集中させずに済んだよ。 おかげですぐに特定できた」
無言、無表情を選択したのが間違いだった。
通常、嘘をつく相手には表情や動作に目を使い、更には言葉の対して耳を使わないといけない。
五感のうち二つを使う必要がある中、彼女は無言を選択した。
つまり俺は聴覚を使わず、目で見るだけでよかったんだ。
その時点ですでに俺のほうがアドバンテージがあったと言える。
「そんな……」
まるでこの世の終わりかのような表情で、彼女は俺を見る。
目は動揺でガクガクに震えて、口は呼吸すらままならない。
「雪鳴、彼女のことを頼む」
「……ええ」
俺は彼女のことを雪鳴に任せ、ベランダに移動した。
窓を閉め、外を眺めて彼女らの会話や音、光景を見ないように、聞かないようにした。
右手には録音機能を解除したアマネがいて、共に夜の海鳴を眺める。
先ほどまで雨が降っていた空は、いつの間にか止んでいた。
雲は晴れ、夜空にたくさんの星が散りばめられている。
そんな景色を見つめながら、アマネに聞く。
「アマネ、ここって本当に管理外世界なんだよな?」
《ええ。 正真正銘、魔法文化が存在しない世界です》
当たり前の質問に当たり前に答えるアマネ。
俺も、当たり前のようにそうか……と返した。
「そうだよな……ここは、そ
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