暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第九話 俺と、私にできること 前編
[6/10]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
めた……の!?」
「良い反応だったね。 ちなみに下着については、君を運んでいるときにチラッと見えた」
ごめん、と軽く頭を下げるが、それで彼女の怒りが収まるわけがない。
睨みつけられている状況の中、俺は最後の質問攻めに入る。
「好きななのは母親? 父親?」
「……」
「ジュエルシードは何個集めた?」
「……」
「一個、二個、三個、四個、五個……いや、十個か?」
「……」
「――――なるほど、大体分かった」
俺の一言に、少女だけでなく雪鳴も僅かに驚く。
「わかったの?」
雪鳴の問いに、俺は真剣な表情で頷く。
金髪の少女の表情に、ほんの僅かな動揺が現れる。
主に眉が寄って小さなシワができ、瞳が揺らいでいる。
全身からは震えが止まり、まるで構えを取っているかのような状態。
これは明らかな警戒と動揺、そして疑い。
分かるわけがない。
自分の何も言っていないのだから、バレるはずがない。
その自信も僅かに含まれているのだろう。
俺はその自信を砕くために、真剣な眼差しで彼女の瞳を見つめる。
それは俺からの『逃がさない』と言う意思表示だ。
「君の年齢は9歳だ」
「ッ!?」
少女はハッキリとした動揺を示す。
全身をビクッと震わせ、鳩が豆鉄砲を食らったような表情になる。
それは図星を意味する確かな反応、そして彼女からの答えだった。
俺はその動揺が消えないうちに追撃をかける。
「出身世界は管理内世界だけど、そこに両親や仲間はいないだろう。 君以外にも数名、ジュエルシードに関わる人がいて、それは全員魔導師としての力を持っている。 そして何より、君の母親が関与している」
どうして、と言わんばかりに口を半開きにし、体を震わせていく。
その状態はまさに放心状態。
驚きすぎて、図星過ぎて、何も言い返せないのだろう。
少々可哀想な光景になってきたけど、俺はためらわずに続ける。
「ジュエルシードはまだ集めたてのようだね。 今日の昼間が最初の一つ……そうだろ?」
「っ……」
もはや、彼女に隠し通す能力はないだろう。
どんなに心で隠そうとしても、一度動揺して畳み掛けられれば、身体が否応なく反応してしまう。
「取り敢えず君の事に関しての質問は以上だ」
そう言って俺は紅茶を一口飲み、そして溜息を漏らす。
そこで場の空気は僅かながらに落ち着きを取り戻し、疲れきったように金髪の少女はテーブルに両肘をつき、俯いた。
「なん、で……」
「ん?」
「なんで分かったの?」
最初は小さく、しかし二度目はハッ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ