4部分:第四章
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レンタインは頑張ってね」
「社交辞令だけれどね」
「思わぬトラブルがあるかもよ」
「だといいけれど」
苦笑いというか冗談めかした笑いで返した。
「まあ期待しないで待ってるよ」
「期待してないのね」
「だからさ。社交辞令じゃない」
それを強調する。
「それで期待するも何も」
「そこよ」
しかし岩田さんはそこを強調する。
「人間期待しないと駄目と。何でもね」
「こんなことでも?」
「そう、こんなことでも。たかがバレンタイン」
何かお決まりの言葉を出してきた。続く言葉もである。
「されどバレンタインよ」
「じゃあ」
彼はそれに応えた。そして言った。
「期待するよ」
「それがいいわ。それじゃあさ」
「うん」
「どっかで飲む?」
「どっかでって」
話はそれで一旦終わり飲む話になった。実は岩田さんはかなりの酒豪でもあるのだ。
「何処で?」
「駅前の養老の滝か白木屋なんてどう?」
「悪くないね」
何処にでもあるチェーン店であるが浩太も嫌いではない。実際に時間とお金があればちょくちょく入って飲んでいる程である。彼は煙草もギャンブルもやらないのでお金は結構持っているのである。
「じゃあ飲みましょう。丁度白木屋で面白いのやってるのよ」
「何、それ」
「焼き鳥よ。それとビールが凄く安いのよ」
岩田さんはその言葉を待ってましたとばかりに言ってきた。焼き鳥にビールは確かに魅力的だ。浩太もそれを聞いて心を強く惹かれた。
「どう?」
「どうって言われると」
無意識のうちに喉がゴクリ、と鳴った。
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