彼女の本心
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どうですか?」
顔を上げて東北が言った。こいつ……まだあんなことをやるつもりなのか。
「いいぜ、お前たちがそのつもりなら受けてたってやるよ」
そう言って部屋から退出した。契約のことを聞いていなかったが、もういいだろう。先程話したが奴らマトモじゃないということが分かった。奴らが俺達以外の人たちをまだ狙うというなら、やってやろう。
「もういいんですか?」
廊下に出ると吉田さんが話しかけてきた。
「はい、無理言って申し訳ありませんでした」
「いえいえ、サインもらえましたか?」
………あ、忘れてた。
「え、ええ。完璧です」
手に何も持ってないが、誤魔化す。流石に無理があったか、吉田さんも苦笑いを浮かべている。しかし何も言及せずにいてくれる辺り、本当に良い人だと思う。
「二人共そんなとこで何してるの?」
道の先からバンド衣装に身を包んだマキ達がやって来た。
「ああ、マコトくんの友達がサインを欲しいらしくて。収録の前に書いていただこうと」
「そうそう」
「あっそ。それより吉田さん、そろそろスタジオ入りしといたが良くない?」
鼓姉が時計を見ながら吉田さんに尋ねた。俺も時計を見ると、既に時間は12:30を過ぎていた。
「そうですね。それじゃマコトくんは……」
「俺は今日はもう帰ります。本当に助かりました」
鼓姉が時計を見ながら吉田さんに尋ねた。俺も時計を見ると、既に時間は12:30を過ぎていた。
「そうですね。それじゃマコトくんは……」
「俺は今日はもう帰ります。本当に助かりました」
「えっ、マコト帰るの?」
マキがズイッと前に出てきた。
「ああ、少しやること思い出してな」
「ふ〜ん。ホントは収録見てってもらいたいんだけど、やることあるなら仕方ないね」
俺も見ていきたいんだけどな、もし東北の言うとおりに音怪があるならば、ここでジッとしているわけにはいかない。早くゆかり達に伝えないと。
「帰り方は分かりますか?」
「はい、大丈夫です」
そう言ってマキ達と別れ、家路につくことにした。放送局の出口で貰っていた名札を返し、放送局を後にした。
「?」
放送局から出た直後、誰かの視線を感じた。周りを見渡すが、誰が俺を見たか全くわからなかった。
「まぁいいか。急ごう」
PM22:55
放送局から帰ってきた後、ゆかりにミク、IAに連絡を取り音怪予告時間まで身体を動かしておいた。そしていまはその予告時間の五分前。俺たちはいつでも動けるようにアパートの前に立っていた。
「…ねぇ、本当にそれ…信じていいの?」
「私も思います。襲撃を行った彼女は本当に私達を殺そうとしていました」
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