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ハーメニア
五人目のハーメニア-後編-
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を告げるチャイムが鳴り響く。

「マコト〜、ゆかりちゃん。ミクちゃん迎えに行こ〜」

マキが手をぶんぶん回しながらやって来た。

「そうですね、行きましょうか」
「転校生の子も見に行って、隙を見て連れ去って、一緒にごはんを食べよう!」

連れ去るって言う意味あったか?

-移動中-

 「たのもー!ミクちゃんいる?」

マキの登場に色めきだつ。昼休みだからひとが多いのもあるが、やっぱりマキが有名人の一人だということを再認識させられる。

「あ、皆さん。と言うよりも、マコトさん!ちょっとこっちに!」

ミクが俺を掴むと、そのまま教室の外に連れて行く。一体何だ何だ。

「マコトさん、転校生に会いましたか?」
「転校生?いや、まだだけど……」
「だったら今すぐ逃げて!早く!」

ミクが切迫した表情で言った。これはもしかして、転校生が俺の命を狙ってる奴だったのか。くそっ、迂闊だった。もし、マキたちのところにその転校生が行っていたら!

「マキ達が危ないかもしれない!行くぞミク!」
「えっ!?ちょっと、マコトさん!」

急いでマキ達のもとに向かう。姿が見え始める。しかし、そこにいたのはマキとゆかり、そして初めて見る少女……

「マキ、ゆかり!その子から離れろっ!」
「?何いってんのマコト」
「あ、マコトさん。この子があなたの……」

二人の前に立つ。やっぱりそうだ、この子は初めて見る子だ。いや、二年生の生徒は全員知らないが、この子の制服はうちの学校の物とは違う。そのおかげで件の転校生ということが分かる。

「お前……」
「ま……マコト?」

その子が口を開く。やっぱり、俺の名前を知っていて、尚且つ俺を探しているということは、嫌な予感が的中してしまったのか。

「やっぱり、俺達を狙って」
「何……言ってるの?もしかして、約束……忘れちゃった?」

悲しそうな表情をする目の前の女の子。約束?俺の記憶には、こんな女の子知らないんだが……

「必ず帰ってくるって……。待ってるって言ったのに……」

必ず帰ってくる?待ってる?
その時、俺の頭のなかに朝見た夢がフラッシュバックした。

『それじゃね、マコトくん』
『??はもうかえってこないの?』
『わかんない。アメリカっていうところにいくんだって』
『でもね、わたしぜったいかえってくるから。まってて』
『やくそくだかなね。まってるからな』

!思い出した。夢のなかでは少女の顔に靄がかかっていたが、今ならはっきりと思い出せる。淡いピンク色の髪、なんで今まで忘れていたのか不思議なくらいだ。

「もしかして……IAなのか?」
「うんっ。やっと思い出してくれたんだね、マコト」

IAが嬉しそうに抱きついてくる。
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