五人目のハーメニア-前編-
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意じゃないしな。それに、そんな調子じゃ俺らの策は打破することは無理だろう。
「くらい……やがれぇぇぇぇぇ!」
『紲月華』を下から振り上げる。しかしミクは予想していたのか、剣を斜めにし、それを防ぐ。しかし、それこそが俺の、俺達の待っていた行動だったのだ。
「チェンジだ、ゆかり!」
そう叫んだ瞬間、俺の手に握られていたのは『紲月華』ではなく、ゆかりが持っていたはずのチェーンソーであった。その重さはミクの言っていた通り、『紲月華』の数十倍。当然、それはミクが予想していなかったことで
「くっ!防げ……っないっ!」
チェーンソーを防いだ剣にヒビが入り始める。
「押しきれぇぇぇぇぇぇぇ!」
全力で押し切る。そしてついに、ミクの剣を折ることに成功した。そして
「今だゆかりっ!」
俺の声ジャストでゆかりが俺と入れ替わるように懐に突入する。ゆかりの手には『紲月華』が握られている。
「これで、決まりですっ!」
ゆかりがミクの身体を二つに割る勢いで『紲月華』を振り抜く。
「ストーーップ!」
ミクがギリギリのところでジャンプして回避する。
「あっぶなかったー」
「ご、ごめんねミクちゃん。大丈夫?」
「あはは、大丈夫です。それよりも1発、入れられちゃいましたね」
ミクが剣を消しながら言った。ということはつまり?
「合格ですっ!」
「「やったーーーーーーーー!」」
PM18:00
ゆかりがステージを消し、やっと外の空気を吸うことが出来た。ふぅ、時間は進んでないはずなのに2時間くらい経った気がする。
「それにしてもこんなに早く合格するなんてびっくりしました」
「大分一カバチかだったんですよ?マコトさんから響器を取替えれないかと聞かれた時はびっくりしましたけど、なんとかうまく行きました」
「ゆかりがちょうどのタイミングで懐に踏み込んでくれたからだよ。本当に助かった」
ゆかりと顔を見合わせる。お互い照れくさくなり、笑いながら目を逸らした。
「お2人ともほんとに仲がいいですよね。それよりも、もう帰りましょうか。お腹が空きましたし」
「ですね。お2人とも、お疲れ様でした」
「お疲れ様。また明日な」
そう言って俺達3人は解散した。
PM21:00
「それにしても今日はほんとに疲れたな」
食べ終わった晩御飯の皿をシンクに置いて、ベッドに座る。なんとなしにテレビをつけると、jamバンドが何かのインタビューを受けていたところだった。インタビューの内容は、何故このバンドを組むことになったのか、か。
『なんでバンドを組んだですか。そうですね、私達がこのバンドを組むことになったのは、ある男の子が私に力を与えてくれた事が関係してる
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