友達
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には戦ってほしくなかったが……」
PM XX:XX
「それで、止めるったってどうやって!?」
「このステージ内でハーメニアは、できることが2つあります。まず一つは、身体能力の向上です。これはその言葉通り、身体能力が大幅に上がります。もう一つは響器きょうきの作成です」
また聞き慣れない言葉が出てきた。響器ってなんだよ。名前からして恐ろしいぞ、それ。
「響器とは、ハーメニア個々が持っている音の形です。がくぽさんやミクちゃんが持っているものがそれです。がくぽさんが持っているのが『楽刀・美振がくとう・みぶり』という名前があります」
音の形か……ハーメニアが持ってるってことは
「だったら、俺やゆかりも?」
「私も出すことには出せますが……一人では不可能なんです」
「不可能?なんで」
「強力すぎるらしいのです。だからマコトさん、貴方に手伝って貰いたいのです」
結月が手を差し出してきた。
「私に力を貸してください。ミクちゃんを助けるために」
真剣な目でこちらを見つめる。
「それはこっちのセリフだ。やるぜ、結月!」
「はい!」
結月の手を取ってミクの元へ走る。身体の中に何かが入ってくるのがわかる、これは、結月の音?静かだけど暖かくて、凛としていて。なんだか安心する。
「マコトさん!行きますっ!」
「ああっ!」
繋いだ手とは逆の手に光が集る。それは次第に形をなし、俺達の手にはそれぞれ別の武器が宿っていた。
「これは……チェーンソー?」
結月の手にあったのは、その姿には似つかわしくない、大きなチェーンソーであった。紫と黒でカラーリングされたそれは、ブルンブルンと、獣のような音を上げている。結月が驚いたようにそれを見ている。
「俺の方は着物男と同じ、刀だな。名前は」
鍔の近くに名前が彫られている。『紲月歌』……せつげつかでいいのだろうか。刀身が白く輝いており、月明かりを反射して幻想的な雰囲気を醸し出している。
「話は後です!やりますよ!」
結月が先行してミクのもとに加速する。俺もそれに習い、足に力を溜める。すると、足に銀色の音波が螺旋を描き、俺の身体が強化されているのがわかる。
「ミクはやらせない!絶対に!」
PM XX:XX 初音ミク視点
「最後に、何かいうことはあるかい?」
「……ばーか」
「ふん、バカって言った奴が馬鹿だ。気休めかも知れないが、君は強かったよ、それじゃね」
こんな強がりをしたけども、もう私の身体はボロボロだった。視界だって定かじゃないし、相手の声もうっすらとしか聞こえない。あ〜あ、結局私ってこの程度だったんだ。あれだけ意気がっておいて、こんな簡単にや
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