再会
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いつ……。
「ということだ、全員忘れるなよ。はいSHR終了!各自一時間目まで自由!」
そんなことを考えていると、いつの間にかSHRが終わっていた。先生が出て行くと、皆席を立ち、結月の周りに集まり始め、気が付くと大きな輪ができていた。微塵も興味もない俺は、机から本を出し読み始めた。
「……(チラッ)」
嘘、興味ないわけ無いです。なんでここに来たのかとか、親父に何か言われてるのかとかすっごく気になって、本の内容が頭に入ってきません。
「ごめんね皆。少しマコトに用があるから通してね〜」
俺の名前が聞こえたので、急いで顔を本に戻す。
「ねえマコト。提案なんだけどさ」
「なんだよ」
「ゆかりちゃんに校内を案」「やだ」「内を……せめて最期まで聞いてよ」
周りからブーブー!と聞こえる。なんだよ、そんなに言うならお前らが案内しろよ。
「俺じゃなくて良いんじゃないか?他のやつでも」
「詠月さん、お願いしてもいいですか?」
マキの後ろにいた結月が、ズイッと前に出てきて言ってきた。断ろう、うん、それが良い。
「だから俺じゃなくても」
「お願いして……い い で す か ?」
「はい」
あれええええええええ?俺なんではい、って答えてんの!?
「ありがとうございます。では」
そう行って結月は席に戻っていく。
「マコト、ゆかりちゃんって実は怖い?」
「知らん。知らんが……怒らせたらヤバイってことだけは今の一瞬で分かった」
PM12:30 昼休み
昼休みになった。正直、気が乗らん。
「さて、行こうかマコト、ゆかりちゃん!」
「はい♪」
ノリノリな二人。最早逃げることは出来ないようだ。ええい、ままよ!こうなったらさっさと案内してやる!
「最初はどこに行こうか」
「ここから近い図書室とかで良いんじゃないか?職員室とか、体育館とかはわかるだろうし」
マキが考える。
「そうだね。なら特別教室と、私のお気に入りの場所に案内しよう!」
「分かりました。案内、お願いしますね」
PM12:47 図書室
「まさかゆかりちゃんがあんなに本が好きだったなんて、初めて知ったよ」
「この図書室すごいですねっ!前の学校はあんなに本はありませんでしたよ!」
図書室の案内はすぐに終わるはずだったのに、なんでこんなに掛かってんだ。確かにこの学校の図書館は県内随一の冊数を誇ると言われているが、他の学校の図書館を知らないから比較はできなかったが、結月の反応を見るに、余程のものだったのだろう。
「んじゃ、次の場所に行こうか。次は保健室だよ―!」
PM12:50 保健室
三階にあった図書室から一階にある保健室へとやってきた。いつものこの時
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