機動戦艦ナデシコ
1286話
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レだ。
いや、そうじゃなくて。
その口から出た内容はともかく、多分俺を心配して見に来たのだろう。で、結局は俺が近づいてきたので恥ずかしくなって逃げ出してしまったと。
普段の凜々しい表情からは考えられない程に乙女だな。
エリナがあんなだから、テンカワの俺に対する態度も若干厳しくなってるんだろうが。
恋か愛か、はたまた単なる憧れかは別として、自分が好意を持っている相手が特定の男に対して今のような態度を取っていれば、それは当然テンカワにしてみれば面白くないだろうし。
今は運動場の中に行くのは少し気まずいので、休憩時間が終わるまでは少し外でも散歩して回るか。
そう考え、俺はその場を後にする。
「よし、準備は出来たようだな。じゃあ、これが今日最後の手合わせだ。お前達の本気を見せろ」
休憩の時間が終わって運動場に戻り、すっかり体力と気力を取り戻した5人を相手にそう告げる。
まぁ、この短時間だと気力はともかく体力の完全回復までは無理だろうが。
「よしっ、行くぞ野郎共! アクセルに目に物見せてやるんだ!」
リョーコの言葉を合図に、全員が一斉に向かってくる。
俺を包囲するように動き、ヤマダとテンカワが回り込むようにしながら動く。
……へぇ、ヤマダが突出しないできちんと皆と連携して動いているな。
この動きを見る事が出来ただけでも、この手合わせを考えた甲斐があった。
ただ、その代わりテンカワの方が若干単独で突出しがちなのは……エリナの件があるからだろうな。
そんな風に考えながら俺の目を引く為にヤマダが俺へと向かって拳を放つ。
その動きを回避し、プロテクターで覆われている胴体へとカウンターを繰り出しながら、そろそろサツキミドリ2号を出発する事になるんだなと、しみじみ思うのだった。
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