機動戦艦ナデシコ
1286話
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て動けない状況になっていたが。
「終わりだな。取りあえず少し休憩だ」
「待て、アクセル! あたしはまだやれる!」
「足を震わせながら言っても説得力がないぞ。30分くらい休憩したらまた手合わせをしてやるから、今は少し休め。それと、次はお前達全員と俺で戦う」
「なっ!?」
俺の口から出た言葉が予想外だったのか、リョーコの口から驚愕の声が上がる。
まぁ、テンカワはともかくとして、他の4人はある程度訓練を受けた者達だ。
その4人を相手にして俺が1人で戦うと言ってるのだから、舐められたと考えても当然だろう。
「まっ!」
「何か言いたいのなら、実力で示せ。そもそも、機体を使った模擬戦でもお前達全員で俺と戦ったのに全敗だっただろ? なら、生身でも大して変わらないだろうな」
それだけを告げ、リョーコ達を運動場において出て行く。
さて、これで発憤しないような奴等じゃないと思うが……限界を超えた、その先の限界。これからの戦いを思えば、その程度には達して貰わないとな。
これがオズマとまでは言わないが、アルトやミハエル程度の技量を持っていればある程度安心出来るんだが……いや、高望みし過ぎか。
今は一流の技量を持っているアルトやミハエルだが、あの2人だってバジュラ戦役で幾度となく死の淵を覗き、それでも生き残ってようやくあそこまでの技量を身につけたんだ。
それを思えば、まだ木星蜥蜴とろくに戦闘もしていないこの状況でリョーコ達にそこまでの腕を期待するのは厳しいか。
アルトやミハエルより一段落ちるルカ辺りなら可能か? ……まぁ、元々ルカはバックアップとかがメインだし、戦闘方法でもゴーストを使ってのものが多かったから、どうしても技量がアルトやミハエル達に追いつかなくてもしょうがないんだが。
そんな風に考えていると、不意にこっちを見つめている視線に気が付く。
少し離れた場所……誰だ?
敵意はないようだが……
そんな風に思いながら視線を感じる方へと向かって走り出す。
「きゃっ!」
向こうもいきなり俺が近づいてきて驚いたのだろう。小さな悲鳴が上がり、その声で誰が俺を見ていたのかをすぐに理解し、溜息を吐きながら口を開く。
「エリナか、どうしたんだ? お前から俺に近づいてくるなんて珍しいな」
クリスマスパーティの件があってからは、どことなく他人行儀になっていたエリナだったが、まさかこうして自分から近づいてくるとは思いも寄らなかった。
そんな俺の驚きの言葉に、エリナは何かを言おうとして俺の目を見て……次の瞬間、急激に頬を赤く染めながら、口を開く。
「べ、別にあんたの事が気になったから見に来たわけじゃないんだからね!」
そう告げ、走り去るエリナ。
……素晴らしい。典型的なツンデ
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