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第四章

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「もっともっと勉強しろ」
「そうしてからですか」
「中学の時は勉強だ」
「恋愛の、ですか」
「そうした時ってことだ」
「だから実際に付き合うことはですか」
「するな」
 それはというのだ。
「勉強しろ、あと恋愛小説を読むのもいいぞ」
「漫画もですか」
「そっちもいい」
 そちらもとだ、先生は笑って言った。
「いいな」
「ううん、そうですか」
「そうした意味で恋をしろっていうんだ」
「恋を勉強することがですか」
「今の御前達の恋なんだよ」
 それになるとだ、先生は私に話してくれた。
「いいな、恋をしてだ」
「恋を勉強することがですね」
「大事だ、わかったな」
「そういうことなんですね」
「ああ、今のうちに恋をしてな」
 そしてというのだ。
「将来はいい恋をしろ」
「いい人と」
「何も知らない状態で付き合ってもな」
 先生の言葉は今は真剣なものだった。
「悪いやつに引っ掛かったりするからな」
「結婚詐欺師とか?」
「他にもいるぞ、奥さんや彼女に暴力振るう奴とかな」
「そういう人とはですか」
「絶対に付き合うな」
 先生の言葉は真剣そのものだった。
「不幸になるのは御前達だ」
「そういう人と付き合わない為にも」
「今は勉強だ」
「今付き合ったら」
「一生残る傷になりかねないんだよ」
 先生の言葉は真剣なものだった、これ以上はないまでに。
「だからいいな、今はだ」
「恋の勉強ですか」
「アイドルを応援したり恋愛小説とかを読んでな」
「ドラマを観てもいいですよね」
「ああ、いいぞ」
 そちらもというのだ。
「そういうものを読んだり観たりしてだ」
「勉強すればですね」
「いいからな」
「わかりました、それじゃあ」
「今は実際の恋はするな」
 まずは勉強をしろというのだ。
「いいな」
「わかりました」
 私は先生の言葉に頷いた、この時は一応は頷いた。
 けれど納得していなくてだ、先生との話の後でクラスメイトとまた話した。先生に言われたことをそのまま話した。
 そしてだ、彼女に尋ねた。
「どう思う?」
「確かに悪い男と付き合ったらね」
「大変よね」
「ドラマでもいるじゃない」
「ええ、悪い男ね」
「実際にそんなのと付き合ったら」
 それこそというのだ。
「色々と大変よ」
「最低な奴だったら」
「奥さんや彼女に暴力振るう奴だったら」
 彼女も真剣に話す。
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