はぐれそうな“天使”を救え
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「なんだ・・・二人の子供ではなかったのか」
「ジュビアは信じてました!!グレイ様!!」
「本気で心配してたのあんたたちだけだから」
なぜか残念そうにしているエルザさん。先程まで泣いていたジュビアさんは、今度は嬉し泣きを浮かべながら笑顔になっている。
「よかった・・・てっきりシリルがグレイさんの子供を産んじゃったのかと思ったよ」
「おい!!」
ホッと胸を撫で下ろしているウェンディ。だが彼女の台詞がいかんせん納得できない。男同士で子供ができるわけないだろうが!!
「で、私たちを待っていた・・・とは?」
「ああ。それなんだが・・・」
赤ちゃんを抱えて、グレイさんが彼女たちにいった言葉の意味を質問するエルザさん。
「手の空いたナツとハッピーが今親を探してるんだが、俺たちも親探しに回るから、その間、その子の世話を頼みたい」
今はギルドの皆さんお仕事に行っているようでほとんど人が残っていない。辛うじて残っていたナツさんがこの子の両親を探しているらしいので、手分けして探した方が効率がいいから、俺ら男勢はそちらに回り、女性陣にこの子のお守りを任せようという考えらしい。
「えぇ!?あたしたちが!?」
「ああ。子供の世話は経験がなくてな」
驚愕しているルーシィさんにグレイさんがそう答える。それもあるけど、何となく女子の方がこういうのは得意なのではないかと思っている節があるので、任せようと思ったのだ。
「いや・・・母親じゃあるまいし、問題でも起こったらどうするのよ?」
しかし、ルーシィさんは自信がないらしく、かなり困惑していた。
「任せてくださいグレイ様!!」
「安心してお母さんたちを探してきてね、シリル!!」
「ちょっと!!」
ルーシィさんとは真逆でやる気満々といった様子のジュビアさんとウェンディ。なぜ彼女たちがこんなにやる気があるのかわからないルーシィさんは、安易に引き受けるべきではないと彼女たちにいう。
「グレイ様に家庭的なところをアピールする良いチャンスです!!」
「私も!!シリルに良いところを見せたいです!!」
グレイさんと俺にいいところを見せようと考え、頑張ろうとしているジュビアさんとウェンディ。その脇ではエルザさんもやる気満々らしく、赤ちゃんを高い高いしていた。
「なんとかなりそうだな」
「ウェンディ!!その子のこと、お願いね」
「うん!!任せて!!」
「行ってらっしゃい!!」
大丈夫そうなのを確認したグレイさんと俺は、この子の親を探すためにと街へと繰り出していく。
「んじゃ、俺はこっちを探してみるぜ」
「じゃあ俺は向こうを探してきます」
別々の方向へと別れて探すことにした俺たち。さてさて、手当たり次第に赤ちゃんを探すとします
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