機動戦艦ナデシコ
1285話
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だろう。けど、それは俺やハルカの場合だ。
副操舵士ではあっても、実質的にナデシコの中の最高権力者でもあるエリナは、当然仕事が始まる前にやるべきことが色々とあるだろう。
下手をすれば、プロスペクター辺りがエリナを探している可能性もある。
ああ、いやでも、コミュニケを使えばわざわざ探す必要はないのか。
それがないって事は、多分……
そう思ったのが、もしかしてフラグだったのか。
俺の部屋の中に散らばっている中でも、男の欲情を誘うかのような黒い下着の近くに落ちていたコミュニケが鳴る。
俺のコミュニケ……ではない。というか、下着の近くにあるのはチャイナドレスだ。つまり、恐らくあのコミュニケは……
咄嗟に俺は自分の隣でぐっすりと眠っているエリナへと手を伸ばす。
柔らかく、暖かい肌に触れてそっと揺する。
「おい、エリナ。起きろ。おいって。お前のコミュニケが鳴ってるぞ! おい!」
「んん……何よもう。お願いだから、もう少し寝かせて……」
薄目を開け、俺の方を潤んだ瞳で一瞥したかと思うと、そう告げて再び眠りそうになるエリナ。
一瞬その姿に見惚れるが、すぐにコミュニケの着信音が俺を我に返す。
「いいから起きろ! ほら、お前のコミュニケが鳴ってるぞ! こんなところを見られてもいいのか!?」
「ん……コミュニケ……コミュニケ……コミュニケ? ……コミュニケですって!?」
コミュニケと呟き続け、やがてようやく意識がはっきりしてきたのか、エリナが大きく目を見開いて起きる。
そんな真似をすれば今の裸のままの俺の姿を直視する事になり、瞬間的に昨夜の事を思いだしたのか、エリナの顔が真っ赤に染め上げられた。
また、エリナは気が付いていないようだったが、シーツだけを掛けていた状態から一気に起き上がったのだから、当然エリナの……ハルカ程ではないにしろ、平均よりも上の大きさを持つ双丘が露わになる。
「ちょっ、アクセル!? 貴方、何で! っ!? そう言えば昨夜……せ、責任取りなさいよ!」
「あー、お前が色々と言いたい気持ちは分かるけど、それよりも前に現状を何とかする必要があるだろ」
「げ、現状? 何の事よ!」
羞恥が全面に表れ、真っ赤になった表情で俺の方を見てくる……いや、睨み付けてくるエリナから視線を逸らすように、床へと視線を向ける。
そこにあったのは、エリナが身につけていた黒い下着。
それを見た瞬間、エリナの顔が今までよりも更に赤く染まり、何かを叫び掛け……動きを止める。
この時、ようやくエリナの耳にはコミュニケの呼び出し音が聞こえてきたのだろう。
我に返ったように急いでベッドから飛び降り……ようとして、まるで激痛でも感じたかのように一瞬動きを止め、そして次の瞬間にはエリナとは反対側に
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