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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第八話 指切りの約束と、四月の空模様
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のかな、ワトソン君?」
「随分と幼いホームズね」
「ははっ、確かにな」
俺のボケに雪鳴が冷静にツッコミ、その場で小さな笑いが起こる。
状況が重い中、こうして笑い合うことが大事だってことを、俺達は無意識に理解していたからだ。
笑いが収まり落ち着いたところで雪鳴は聞く。
「管理局には連絡してないの?」
「そうしたいのは、山々なんだけどな……」
「……?」
俺は苦笑交じりに後頭部を掻く。
昨晩、最良にして最善。
しかし避けるべき案だったそれを、俺は改めて話す。
「ジュエルシードは彼、ユーノ・スクライアを始めとしたスクライア一族が発掘して運搬していたものなんだ」
テーブルの上にいるユーノを指さしながら説明を続ける。
「この事情を管理局に説明すると、ユーノを始めとしたスクライア一族が色々面倒なことになる。 ユーノはそれを阻止するために単身、この世界に来た」
そしてその事情を知った俺は、無視ができなくなった。
「幸い、そう簡単に暴走するような代物じゃないみたいだし、一先ずは俺たちだけで回収をするって方向性にしてるんだ」
流石に甚大な被害が出そうだったら即連絡だが、最悪な状況になる前にできることは俺たちでやる。
そういうことに決めたんだ。
「……変わってないね」
説明を終えたところで雪鳴は、目を細めて微笑する。
俺を見つめるその瞳は、まるで何かを思い出しているような懐かしさを感じさせる。
「そうやって他人事に必死になるの、全然変わってない」
「そ、そうかな?」
「うん、そう」
即答で返してくる雪鳴に俺は照れくささから顔を逸らす。
こうして面と向かって褒められるのは、正直慣れない。
ましてや過去の俺まで引っ張ってくれば、恥ずかしさで悶えてしまいそうだ。
「よかった」
「な、何が?」
雪鳴の言葉に、俺はまだ顔を向けられないまま、動揺したまま聞く。
すると雪鳴は俺の両手を手に取り、自分の胸に当てだした。
「な……お、おい」
思わず声が上擦る。
彼女の胸に当たるということは、俺の両手には彼女の胸の感触がダイレクトに伝わってくるわけで、そういう方面に免疫のない俺にはあまりにも強烈な刺激で、動揺で瞬きが止まらなくなる。
なぜ雪鳴が落ち着いた様子でいるのかサッパリ分からない中、雪鳴は目を閉じて、そして優しい声を漏らす。
「五年ぶりだったから、私の知らないあなたになってるかもって。 不安だったけど、安心できた」
「……」
その言葉に、俺は何も言い返せなくなった。
五年。
1825日。
数字にすると多
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