5部分:第五章
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第五章
火を点け吸いつつだ。言うのだった。
「このブリーフ13の」
「ブリーフ13って。どう聞いても変態全開の名前だけれど」
少なくともそう思えるのは佳美だけではなかった。
逃げ惑う市民達もだ。今は立ち止まって言うのだった。
「何だ、殺戮マスコットの次は変態か?」
「うわ、ブリーフのお尻の辺り汚いなあ」
「白ブリーフはちゃんと洗濯しろよ」
「しかも何だよ。寒いのにブリーフ一枚でネクタイって」
「こいつは変態だ」
「絶対に変態よ」
こう言うのだった。誰もがだ。
しかもだ。その葉巻もだ。
「何処から出して吸ってるんだよ」
「汚いなあ。しかも股間にはインキンの跡もあるし」
不潔なのはブリーフだけではなかった。尚且つその男ブリーフ13はそのインキンを始終かいている。それがまた実に不潔な仕草だった。
そうした彼を見てだ。佳美は言うのだった。
「何でマスコットと変態がいるのよ」
「俺は仕事帰りに電車に乗っていただけだ」
ブリーフ一枚の彼のスタイルでだというのだ。
「それだけのことだ」
「せめて服を着てくれませんか?」
「服は人を束縛するものだ」
だから嫌だというのだ。
「これが俺のスタイルだ。それは崩さない」
「はあ。そうなんですか」
迷惑なことにそうだというのだ。しかしそれだけではなくだ。
ブリーフ13はだ。目の前にいる殺戮マスコット軍団を見てまた言うのだった。
「この連中は天本博士がヤクザ者や不良を殺戮する為に開発した殺人ロボット達だ」
「天本博士ってあの」
佳美もその人物のことは知っていた。趣味は人体実験と大量殺人、兵器開発という世界的に危険な人物だ。世界を騒がすテロリストだ。
その博士のものと聞いてだ。佳美も納得する顔で述べる。
「あの博士らしいわね。そういえば」
佳美はあらためて周りを見回した。するとだ。
死んでいるのはヤクザ者や不良達だけだった。怪我をしているのもだ。まともな市民は巻き添えになっても無傷ではあった。
そのことに少し安心してからだ。佳美はまた言った。
「よかった。町のゴミを消毒しているのね」
「それだけだ」
「それがわかったし。それじゃあ」
どうかとだ。佳美は自分の目的に考えを戻して。
そのうえで駅に向かおうとする。しかしだ。
ブリーフ13は何故かだ。ロボット達の前に出る。そしてだ。
ロボット達にだ。こう告げるのだった。
「どいてくれ」
「ナラッ、ナラッ」
「俺はこれから食事に向かう」
それでだというのだ。
「イタリアンレストランでスパゲティを食うのだからな」
「その格好でレストランに行かれるんですか」
「俺はグルメだ」
葉巻を吸いながらだ。ブリーフ13は答える。
「クリスマスだからな。鳥料
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