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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第14話 幻術と共感覚性
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掻き回して、受け入れ難い現実と向き合う。
そして、半ば幽霊のように生気のない歩き方で近づいてサソリに謝罪した。
「ゴメン、あたしの勘違いだったわ」
「不意打ち過ぎてオレも驚いた。まあ、良いや」
呆れたようにサソリは頭を掻いた。

大蛇丸の前情報を知らず、この場に居たとはいえ、半分も理解出来ていない初春が接客の笑顔を見せて分かったように手をパチンと叩いた。
「えっと、つまるところ......サソリさんには50歳を超えた男性の恋人がいるってことで良いですか?」
火に油を注ぐとはこの事!
「違えよ!何でオレがアイツと恋仲になるんだよ!それをやる位なら白井の方がまだマシだ」
おおー!
ダンボの耳をしていた白井が無意識に拳を天高く掲げてしまう。
白井の脳内には、強大な敵として君臨していた「おろちまるちゃん」をリングに沈めて、チャンピオンベルトを腰に巻く姿をイメージしていた。
沸き上がる歓声!
ヒーローインタビュー!

ん?
この拳は一体何を意味してますの?
自分の拳を信じられないように眺めている。
「いやー、随分大胆な発言を」
「あくまで、大蛇丸と比べてだがな。なあ、白井」

何故このタイミングで私に!

「えっと、そのですわ......」
顔を真っ赤にして困ったように首だけを傾け、拳を前に突き出して固まる白井に御坂が怪訝そうな顔で見た。
「何でガッツポーズをしてんの?」
「ノーコメントでお願いしますわ......」
ダァーとホッとしたような気まずいような複雑な涙を滝のように流しながら言った。

「それで黒子と付き合うとしたら?」
「もう良いだろ......さっさと幻術の話にいけよ」
そうでした!
すっかり議論が白熱して忘れていたが幻術の話しをまとめるのが今回の急務。
初春は自分のデスクの椅子に腰掛けた。
サソリさんのことが分かったような、分からないような......
とりあえず、落ち着くためにコーヒーを一飲みし、白井に質問をした。
「それで幻術に掛かった時はどうでしたか?」
「んん、あまり思い出したくありませんわ......ジャッジメントに成り立ての時にへまをしまして......あとは人形がたくさん出てきましたわ」
ん?
サソリはピクッと反応した。
「人形?」
御坂がお茶菓子のチョコレートを口に入れながら聞き返す。
「ねえ、ゲコ太出てきた?」
「いいえ、残念ながら」
「何だ......もし出てきたらサソリに頼んで見せてもらうのに」
残念そうに首を振った。
何を期待していたのか?
「どんな人形でしたか?」
「そうですわ。初春も人形として出てきましたわよ」
初春は自分の人形姿を想像しているのか、嬉しそうに笑顔を見せた。
「へえー、私がですか!どんな人形だったんでしょうか
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