機動戦艦ナデシコ
1284話
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が集まったよな」
「そうねぇ。恋人がいる人達はそっちに行ったみたいだけど。……あら、そう言えばアクセルもこっちなのね。本当に今更だけど」
目を笑みの形にしながら告げてくるハルカへと、俺もまた同様の視線を送る。
「そういうお前だって結局このパーティに参加してるだろ? 人の事は言えないと思うんだけどな」
「私はこれでも色々とお誘いがあったのよ? でも、それを断ってこっちに参加しているだけで」
「だろうな」
このパーティに参加している多くの男が、ハルカとお近づきになりたいといった視線を向けているのが分かる。
ただ、それでも近づいてこないのは、近くに俺がいるというのもあるし……
「これがパーティですか。……少女っぽいでしょうか?」
ハルカに選んで貰ったと思わしきドレスを着た、ルリの姿があるからだろう。
外見だけで見れば、ハルカは遊んでいる女のように見える。
だが外見と中身が大きく違うというのは、ハルカの事を少しでも知っていれば誰でも大体理解出来るだろう。
そしてルリの世話を焼くという行為を楽しんでいるというのも。
そんな風に楽しんでいるハルカの邪魔をして口説こうとしようものなら、好感度が下がるのは間違いない。
そうならない為には、ハルカの方から話し掛けて貰うのを待つしかない訳だ。……そう、俺のように。
俺の場合は、何だかんだとハルカと接する事が多かった為か、ハルカも気楽に接してくるしな。
そこまで考え、ふと気になる事があった。
リョーコ達はパイロット3人娘と呼ばれる事もある。
それに対して、ハルカとルリ、そしてメグミはブリッジ3人娘と呼ばれる事もあるのだが……そのブリッジ3人娘のもう1人はどこにいった?
そう考え、周囲を見回し……その光景を目にする。
「おい、あれって何がどうなってああなったんだ?」
「うん? 何が?」
ルリと話していたハルカが、俺の視線の先を追って納得したような表情を浮かべた。
「あの2人? 本当に不思議よね。ただ、恋愛ってのはちょっとした事で発展するから」
しみじみと呟くハルカ。
そんなハルカと俺の視線の先にいるのは、ブリッジ3人娘の1人、メグミと……そしてヤマダ。
ただ話しているだけであれば、そこまで驚くことはなかっただろう。
だがこうして見ていると、明らかにメグミの頬はアルコール以外の理由で赤く染まっており、ヤマダの方も女慣れしていないのを示すかのようにあたふたとしている。
そんな2人の様子を見て、友人同士であると思う者は多くないだろう。
少なくても俺の目から見て、恋人同士……そこまでは行かなくても、友人以上の恋人未満といった関係に見えた。
しかもグイグイと攻めているのは、ヤマダではなくメグミの方。
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