暁 〜小説投稿サイト〜
パニッククリスマス
4部分:第四章
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前に立ちだ。自身の後ろにいる佳美に言うのだった。
「細かいことは気にするな」
「貴方電車に撥ねられて吹き飛ばされたんじゃ」
「俺は不死身だ」
 不幸にしてそうだというのだ。
「あの程度では死なない」
「そうだったの」
「そうだ。そして用件は」
 佳美に対して尋ねてくるのだった。
「ないか」
「何がもう何だか。それに今気付いたけれど」
 佳美は今気付いたこと。それは何かというと。
「真冬なのにブリーフ一枚って」
「それが俺のスタイルだ」
 言いながらだ。男は自身のブリーフの股間に己の右手を突っ込みだ。
 そのうえで葉巻を取り出してだ。同じく股間から出したライターでだ。

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