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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百二八幕 「燃える闘魂?」
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くために必要なものなのだろう。

(確認すること多すぎだよ……あー、頭こんがらがってきた)

 原作ISではこんなことにはならなかったのになぁ、と考えてしまう自分が嫌だ。もう原作も何もあったものではない――ここは、私の理解の範疇を越えた完全な異世界なのだ。これから起こることなど誰にもわかりはしないのだから、出来るのは前へ進む事のみ。明日に向かって行軍だ。

「すっすめーすっすめーミーノリーちゃんー♪ぎーんがーのみーらいーをせーにのーせてー♪だだだだっだっふーー♪」
「………何そのキテレツな歌」
「今作った!!」

 正直変な歌でも歌わないと落ち着けない。ベル君は変な人だと思って私を見ているだろうが、私だっていっぱいいっぱいなのだ。19歳で戦艦一つをまとめ上げなければならないくらいの重圧があるのだ。世界め、どうして平凡な少女にこんな役目を押し付けた!理由はともかく訳を言え!

 ……え?平凡だと思ってるのアンタだけだって?むしろアンタ以外の誰がこの話を纏められるのかって?…………アーアー聞こえない聞こえない。そんなメタな発言は佐藤イヤーには届きませんの事よ。

(とにかく……この夏休みにみんないろんな方向に動いてる。みんな事件を乗り越えて、本能的にこれから大きな動きがあることを察してるんだ。だったら私も知らんぷりは出来ないよね……)

 夢見る少女じゃいられない、って誰かが言ってたけど、私の場合はその夢みたいな世界に飛び込まなければならない。全くの逆走だ。周囲はラノベのキャラクターだと内心で思って自分には関係ないって知らんぷりしてたけど、神様とやらは私もそのキャラクターの一人として扱う気らしい。

(………使われてやろうじゃんか)

 思えば、この世界の因果だか何だかは、ベル君に余計な物ばかり押し付けている訳だ。この小さな体に潰れそうな重圧を押し付けてるんだ。それって正直不条理以外の何物でもないよね。だったら、その因果とやらを私が引き剥がしても文句はないよね。

 こうなったらもう好き勝手にやらせてもらう。そもそもチカさんの話だと私だけがこの世界の『筋』と外れてるらしいし、これはもう免罪符的なアレだよね。これからはもう原作の流れとか一切考慮せず、全部アドリブで動いていいわけだよね。
 明日からの私は燃える闘魂ミノリちゃんだ。

「…………ミノリ」
「ん?何?」
「あれ………」

 ベル君が急にテレビを指さしたので何事かと思うと、連合王国で色々とやらかした末に帰還したセシリアがお母さんオルコットと何かを言い争っているシーンが流れていた。宇宙テロリストを逆にボコって帰還したセシリアさんパネェっす、という話はもう昨日くらいにしてしまったのだが、親子で何を言い争っているのだろう。


『――ですから、2学
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