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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百二八幕 「燃える闘魂?」
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 ベル君の単独行動とか、色々とあり得ない。それが私やら学園やらの総意だ。

 理由は言わずもがな、あの誘拐未遂事件と暴走の件である。あの時に護衛をしていた言葉先生が悪いと言いたいのではない。ただ、専用機無しで戦うには余りにも相手が悪かっただけなのだ。それでもベル君は守りきれなかった。

 だから、ベル君と近く、暴走を止めることが出来、ちょっと過大評価な気がするが専用機持ちの中で腕利きな私に白羽の矢が立つのは自然な流れだったと言えると思う。
 そして判断の決定打がアルキミアだ。世界に2機しかない第4世代ISで、IS開発第一人者のチカさんが手ずから設計したスペシャルワンオフ機のアルキミアならやって勝てない相手など理論値ではほとんどないんだろう。

 イタリア政府、学園、委員会の総意という重苦し過ぎる重圧。普通をモットーとする私には迷惑な話だったが、それを理由にベル君から離れるほど私は無責任な女になった覚えはない。それに、チカさんの言う事もあった。

 『ベル―ナ・デッケンはこの世界の騒ぎの中心にいる』。

 今までは積極的には関わらないとかなんとか理由をつけて遠回しで探ってきたが、ここいらでベル君の謎を一つでもいいから解明して私達――恐らくこれからハチャメチャな運命に巻き込まれる学園組の将来に備えたいというのがぶっちゃけた本音だ。

 ベル君の身体は、最初に出会った頃と比べると「不気味なまでに順調に」回復している、とお医者さんは言っていた。私も正直そこは気になっていた。ある日突然死しそうなくらいに病弱だったベルくんだが、この前は凄まじい叫び声を上げながらISで大暴れしていた。
 そして、暴れた後のベルくんの肉体は不気味なまでに調子がいい。
 これがリハビリの結果とかだったら奇跡の回復ってことでお茶の間に感動を呼ぶんだろうが、拉致された挙句に尋常ではない暴走っぷりを発揮した直後に体調が良くなる人間なんてよっぽど特殊な性癖を持った人くらいだ。そしてベルくんはある意味アブノーマルだがそんな人種ではない。

 何かある筈だ、ベル君には。

 そしてそれに近づくには、ベル君の過去を洗い出さなければいけない。誰が情報を持っているだろうか。アングロ・アラス・コーラの三人か、ベル君の叔父さんか、或いは両親・知人・親戚……とにかく私にとっては誰だってかまわない。彼らの中に「スーパーロボット大戦α」に関わる誰かがいるかもしれない。なら、直接漁って情報収集するしかないだろう。

 荷物の整理をしながらちらり、と手元の金時計を見る。レーイチくんと共に眠るアルキミアには唯一仕様特殊能力『フェストゥム』という機能があった。詳しい機能は概念的すぎて私には分からないが、私にこの機能があるISを渡したという事は、この機能もベル君と付き合ってい
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