―1枚を賭ける攻防―
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が出来る。その効果により《フルール・ド・シュヴァリエ》の効果を得たブラック・パンサーは、明日香の発動した《ドゥーブルパッセ》の効果を無効にする……奇しくも、明日香が先程やろうとしたことを、そのまま十代が返した形となった。
そしてマグマ・ネオスは、《サイバー・エンジェル−韋駄天−》に直撃していき――
「リバースカード、オープン! 《闇よりの罠》!」
――まだだ、まだだ。そう明日香は言わんばかりに、明日香の気迫をカードが代弁するかのように。最後のリバースカードが発動され、明日香が墓地から一枚のカードを回収する。
「このカードは自分のライフポイントが3000以下の時、1000ポイントを払って発動出来る罠カード。墓地の通常罠カードを除外する代わりに、このカードはその除外したカードの効果を得る!」
明日香LP2400→1400
つまりは墓地の罠カードのコピー。《闇よりの罠》というカードの効果は、明日香が墓地から取り出したカードにより決定する。そのカードとはもちろん――
「――《ドゥーブルパッセ》!」
ソリットビジョンに映った《闇よりの罠》のカードが、一瞬にして《ドゥーブルパッセ》へと書き換えられる。よってマグマ・ネオスの攻撃は明日香の直接攻撃となり、《サイバー・エンジェル−韋駄天−》は十代へと直接攻撃を与える。その一撃が届くのは《サイバー・エンジェル−韋駄天−》の方が早く、《ドゥーブルパッセ》の効果が適応される。
「…………?」
そこで明日香は気づく。隕石のような形となって《ネオスペース》から降り注ごうとしていた、マグマ・ネオスの姿がどこにもない。……いや、見つけた。宇宙のように遠い空中から迫るソレは――
――三つのモンスターへと分離していた。
「速攻魔法《コンタクト・アウト》」
十代が最後に手札から発動した速攻魔法は、コンタクト融合専用の《融合解除》。そのカードによってマグマ・ネオスの融合は解除され、ネオスにグラン・モール、フレア・スカラベの三体に分離していた。それが意味することとは――
「バトルの……中断!」
明日香が愕然とした声をあげるとともに、発動していた《ドゥーブルパッセ》――《闇よりの罠》は消えていく。相手モンスターであるマグマ・ネオスが消え、《サイバー・エンジェル−韋駄天−》が攻撃対象でなくなった以上、もはや《ドゥーブルパッセ》は空撃ち同然となり、その存在をフィールドに保ってはいられない。
「私の負け、ね……」
消えていく《ドゥーブルパッセ》とこちらに迫る、《ネオスペース》によって強化されたネオス――何しろ、まだバトルフェイズは終わっていない――を見て、明日香は自らの敗北を悟って呟いた。
「ネオスで《サイバー・エンジェル−韋駄天
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