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遊戯王GX−音速の機械戦士−
―1枚を賭ける攻防―
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をその数で圧倒する。十代のフィールドに立つ《E・HERO ネクロイド・シャーマン》の攻撃力には及ばないが、明日香が今更そんなことを考えていない訳もなく。

「三体目の《サイバー・エンジェル−韋駄天−》の効果で、《貪欲な壺》を手札に加えて発動。二枚ドローし……《フルール・シンクロン》を召喚!」

 さらにこれだけ展開しながらも、主に《儀式の準備》のサーチにサルベージと《貪欲な壺》により、明日香の手札にはまだまだカードがあった。さらに通常召喚権も使われておらず、遂にチューナーモンスター《フルール・シンクロン》が召喚され。

「私はレベル6の《サイバー・エンジェル−韋駄天−》に、レベル2の《フルール・シンクロン》をチューニング!」

 召喚されるや否や《フルール・シンクロン》は光の輪と化し、《サイバー・エンジェル−韋駄天−》のうち一体とシンクロ召喚の態勢に入ると、一際巨大な閃光とともに花弁の騎士となる。

「光速より生まれし肉体よ、革命の時は来たれり。勝利を我が手に! シンクロ召喚! 煌めけ、《フルール・ド・シュヴァリエ》!」

 どこか中世ヨーロッパのような雰囲気を感じさせる、レイピアを構えた白百合の騎士――《フルール・ド・シュヴァリエ》。十代のフィールドにいる《E・HERO ネクロイド・シャーマン》の攻撃力を超え、さらにその効果はこの局面では多大な影響力を持つ。

「さらに《リチュアル・ウェポン》を韋駄天に装備し……随分と待たせたわね。バトルよ!」

 つい前のターンのエンドフェイズ時には、フィールドががら空きだったことが嘘のように。明日香のフィールドには、《リチュアル・ウェポン》を装備した《サイバー・エンジェル−韋駄天−》に、《フルール・ド・シュヴァリエ》、もう一体の《サイバー・エンジェル−韋駄天−》がフィールドに揃っていた。

 ライフポイントを1ポイントすら削られていない十代だったが、それでもモンスターの防御の上からワンショットキル出来るその火力に対し、十代が伏せたリバースカードは僅か一枚。しかも《フルール・ド・シュヴァリエ》には、自分のバトルフェイズ時に発動された相手の魔法・罠カードを、一度だけ無効にする効果がある。よって一枚だけの伏せカードなど、あってもなくても変わらない程度のものだ。

 そのことまで見抜いていた者も、単純に明日香の行った大量展開に驚いた者も、例外なく観客たちはその光景に感嘆していく。明日香の一発逆転――だと誰もが思った、その瞬間。

 姿が小さくて目立たなかったが、十代のフィールドに、新たなモンスターが現れていたことに気づいた。

「速攻魔法《クリボーを呼ぶ笛》を発動していた! デッキから《ハネクリボー》を守備表示で特殊召喚する!」

 《フルール・シンクロン》と《サイバー・エ
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