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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
56 嵐の予感
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「でも何で射撃だけで完結できなかったんだろ?8割の連中は数秒で片付けたのに」
「あいつは頭がいい。1人一人の標的に合わせて射撃の場所を変えるようでは手間が掛かるし、その間に取引が終わって逃げられるリスクもデカイ。だから街全体を見渡せるような場所から撃って、大半を片付けて、建物の影や病院の近くには直接出向いて戦闘を行ったんだろう」
「なるほど。じゃあ、この現場の位置をマーキングした地図からすると…」
「おそらくはデンサンタワーの展望エリアの屋根の上からだろう。UXプラザやここの裏路地が立地的に狙えないけど、他の場所は病院を除いて全て狙える高さもある」
「ちょっとディスプレイに触らないであげてよ…」

ミツバは地図上のデンサンタワーを差すシドウの指を弾く。
そして一度、ため息をつくとSDカードサイズのデータストレージをシドウに差し出した。

「今回集めた情報の全てが入ってる。あとから見返すのに、便利でしょ?」
「そうか。報酬はいくらだっけ?」
「今はいいよ、ツケとく」
「え?あっ、そう。ところでValkyrieの今の拠点は?」
「ココ。今、改装工事中の図書館。多分、改装業者がValkyrieに乗っ取られてたんだと思う。その中にもちゃんと入ってるし、オフラインでもナビゲーションできる」
「なるほど」
「もしこの図書館から逃げられた場合に行きそうな場所も幾つか。あとシンクロナイザーがいそうな場所とその友達の入院してる湾岸病院の住所」
「シンクロナイザーのいそうな場所?」
「実を言うと、このシンクロナイザーと思われる少年のデータに関しては、ほとんど手に入らなかった。ディーラー側が手を回したのもあるだろうけど、学校ぐるみ隠蔽しようとしたからだと思う」
「チッ、あのガキ共あって、学校有りか」

ミツバは今まで多くの情報に触れてきただけあって、多くの経験則を持っており、非常に類まれなる想像力を持っていた。
例えば、ある会社の社員として登録され、データベースにもその旨の情報があったとする。
しかしいくら洗っても埃が出ない奴はむしろ怪しい。
それどころか、誰かに詮索されてもいいように、データベースに情報を用意するだけの権力かそれを持った組織が裏についているというところまで想像がつくのだ。
今回の場合は逆にデータが無い。
それも学校という子供を扱う商売であり、データが存在しなければ不自然でしかない。
これは学校側が自分たちのミスを隠しているか、何らかの都合で隠蔽をしている時に他ならない。

「シドウちゃんも気づいてるかもしれないけどさ、多分、シンクロナイザーは今、ディーラーの命令で動いているわけじゃない」
「あぁ、まさかディーラーが自分たちの存在が明るみに出るリスクを犯してまで、シンクロナイザーの個人的な怨恨を晴らさ
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