精神の奥底
56 嵐の予感
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さそうだね」
「警察は機能しない…だとするとやはりWAXAがちゃんと動かないと…」
「ぷっ、今更サテラポリスが手を貸す?シドウちゃん、冤罪だろうけどさ、裏切り者じゃん?それに新しい課長アレな人じゃん?いろんな意味でチェックメイトでしょ」
「知ってたのか?」
「いや私も警察がダメなら自衛隊かWAXAとは思ったけど、この経歴見て「ダメだこいつ…」っていうか」
ミツバはサブディスプレイに木場の経歴を表示してみせた。
少しドヤ顔に近い自信満々で鼻持ちならない顔写真と親のコネ無しでは今の地位、それどころか普通の社会生活が送れる立場にすらないような経歴がでかでかとシドウの目を汚す。
「で、Valkyrieの話に戻るけど、ここ数日で状況が一変。まず最初に倉庫代わりに使っていたプライムタウンの廃ビルが襲撃を受け、周囲の目撃者の証言によれば、一瞬のうちに瓦礫の山になったと」
「 そしてその瓦礫の山からダークチップやユナイトカード、武器が見つかり、秘密裏に探りを掛けようとしていた諜報機関だけでなく、警察や一般市民のその存在が知るところとなったわけか」
「この襲撃でビルの中にいた死亡者が9人、生存者は3人、意識不明の重体で瓦礫に埋もれる前にケルナグルールされた傷が多数。その他、巻き添えを食ったのは人間のクズ17人、ソッチ方面の奴やら10代で経歴にペケ付きまくりのクソガキ、指名手配犯に指紋やDNAだけデータベースに残ってた銀行強盗と大したレパートリー。ある意味、収穫?ってやつ?」
「その後は?」
「非常時に備えて準備していた拠点に移ったみたい。襲撃されるリスクがあるから、最初から倉庫に全部の商品があったわけじゃなかったんでしょうねぇ」
「この現場からは精神干渉波を広範囲に渡って拡散する奴らのグランドプランに必要不可欠な装置の残骸が見つかった。恐らく…」
「Valkyrieは作戦に失敗、でも既にディーラーの縄張りで好き勝手に商売して敵に回している。そこで牽制する目的も兼ねているのか、あらかじめ計画していたのか、シーサイドタウンの学校の地下サーバーに隠してあったジョーカープログラムを手に入れようと起こしたのが昨日おとといの立てこもり事件ってわけね」
「そういうことだな」
推理が当たったことで、ミツバは幾分か元気を取り戻して作ったご機嫌そうな表情でハローお茶を飲む。
「ちなみに二ホンに入ってきたValkyrieのリーダー格の奴の素性は?」
「あぁ、えっと…コイツ、安食空夢」
「二ホン人か!?」
シドウはどう聞いても十中八九二ホンの人間の名前が聞こえてきたことに驚く。
それと同時にミツバはサブディスプレイから木場のデータをゴミ箱に放り込み、安食の情報を出す。
「そ。名前もそうだし、この顔も整形でもしてない限り、二ホン人で間違
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