暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜漆黒の竜使い〜
episode5UーH・E・R・O Flash!!ー
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えに反省しなさいっ!では、まずは華蓮さん!反省点を一つ以上上げなさい!」

 かなり理不尽な気がするが、正論なため反論の余地はない。
 ぐぬぬと唸ること数秒。一つだけ浮かんだ案を出す。

「やっぱり、パワー不足ですかね。攻撃力3000(ブルーアイズ)のラインを超えられると中々きついです」
「……それって、簡単に超えるものなのかしら?」

 明日香先輩は困惑気味だが、割と簡単に超えてくると思う。先のデュエルなら〈フレア・ネオス〉や〈ネオスナイト〉。クロノス教諭なら〈古代の機械究極巨人〉などだろうか。
 攻撃力が高ければ高いほど、処理するための選択肢が狭まり、加えて強力な効果や耐性を獲得してくる。私の場合は、〈プチリュウ〉と〈スリーカード〉のコンボで一掃していたが、使えたとしても1デュエルに一度きりだ。だからこそ、安定して相手モンスターを屠れる火力は必須。


「そうですね。一応〈バニラ〉デッキなら〈下剋上〉とかいいんですが……元が低すぎ。いっそ、抜きません?」
「悪かったですね! それと何があっても〈プチリュウ〉は抜きません!」

 〈プチリュウ〉は(カレン)のデッキの先鋒であり、メインエンジンなのだ。それを抜くとか言語道断である。

 微妙に気まずくなった空気を変えるため、楓さんの無茶振りが明日香先輩へと向け放たれる。

「次、明日香さん!さっきのデュエルで気になったところをどうぞ」
「どうぞって言われても……そうね、十代の馬鹿みたいなドロー力なんだけど。アレってどうにかならないかしら。1ターン10ドローとか、ハンドレスから手札5枚になってたりとか……。あれをどうにかするべきよ。絶対に」


 確かにそうだ。初ターンの10ドローといい、危機での〈一時休戦〉とか色々と可笑しい。

「そうですね。なら、メタるのはどうですか?」
「おっと、華蓮さんの可愛い容姿からエゲツない一言が……」

 貶しているのか、からかっているのかわからないがここはスルー。私もいちおう真剣に考えているのだ。
対策という面では、誰もが考えそうな事だがそれに異を唱えたのは先輩だった。

「無駄ね。 例え十代くんのキーカードを封じたところで抜け穴を必ず見つけてくるわ」
「おっと? 何やら先駆者がいた様子で」
「えぇ。一年の頃なのだけど、イエローの三沢君が十代くんのキーカードである〈融合〉を〈封魔の呪印〉で使用不可にしたのにかかわらず、勝ったわ」

「なら、〈精霊の鏡〉でドローソースを奪い取るのとかどうでしょう? けっこう効きますよ。 精神的に」
「……エゲツない」


唐突に行われた反省会が、終わりを迎えたのは既に陽が沈んでからだった。





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