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機動戦士ガンダムSEED編
第26話 前編
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ット内へダイレクトに伝わってしまう。
 M1は床へ顔から倒れ込んでしまい、ただでさえコックピットに伝わった衝撃で参っていたマユラは機体の転倒で勢いよく頭をぶつけ、意識を失ってしまった。 

 
「マユラ!?」

「この、よくもっ!」


 これを見た残りのM1の搭乗者 アサギ・コードウェル、ジュリ・ウー・ニェンの両名は敵討ちとばかりにジンへ向かって突撃を敢行する。

 だが、二人の放つペイント弾はマユラと同じく洸のジンへは一切当たらない。床や壁に次々と塗料を撒き散らすのみで先程までの焼き増しが行われるだけだった。

 そして、ついにジンが攻勢に移る。

 M1アストレイと同様にペイント弾を装填している突撃機銃を二機へ向けその引き金を引いた。
 銃口から放たれたペイント弾は真っ直ぐにM1の関節部分や装甲へと着弾し、コックピット内はダメージ判定のアラームが鳴り響いていた。


「うっ、嘘!?」

「でも、まだ負けた訳じゃないんだから──」


 この状況に二人は狼狽えるものの戦う意志は残っていた。

 確かに大分ダメージ判定を受けたM1だがまだ動ける位には無事な箇所も見受けられるので戦う事はできるだろう。

 だが、一瞬動き鈍らせたのが拙かった。

 戦場に於いて僅かでも隙を見せる事は死に繋がるのだから───


「えっ、上?」


 コックピットのセンサーが上空に敵と反応を見せる。

 気付けばいつの間にやらジンの姿が見当たらず、二人はセンサーの示す上を見上げた瞬間───


「えっ」


 目の前の画面が塗料の色で埋め尽くされた。

 訳が分からず二人は機体を動かそうとするが、表示されるのは『撃墜判定』の四文字のみだった。


「な、何でよ〜!!」


 こうして模擬戦はM1アストレイ三機の敗北によって終わりを迎えた。 

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