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叛逆天使の英雄物語(サーガ・イストリア)
光を齎(もたら)す者
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挨拶をする。
「「「おはようございます!」」」
 後からほかのクラスメイトも元気よく挨拶をする。
「うむ、おはよう。着席!」
 担当の先生が出席簿を取り出し、出席確認をする。こうしてミチルの1日が始まった。

                                

 太平洋の海を覆う雲の上から不可思議な磁場が発生。プラズマとなって発し続けながら徐々に大きくなり、ついには禍々しいワープホールが形成される。
 その中から巨大な翼で羽ばたかしながら宙を浮いている1頭の巨大な龍が現れた。その龍の鱗は赤く、鋭利な黄色い眼球は雲の隙間から日本列島を睨み付け、高鳴りの咆哮をあげる。
 とある秘密基地のブリッジと思われる場所にある龍の接近に父島の広域レーダーが察知し、担当である女性の監視士がその場にいるクルーたちに報告を告げる。
「広域パルスレーダーに反応! 【魔界の門】の開口が確認されました!」
「場所は?」
「北緯45度、東経138度。神奈川から南南東に500キロ離れています!」
「…防衛省に繋いでくれ」
「わかりました」
 女性のクルーが受託し、素早いタイピングを打ち、目の前の巨大モニターに投影した。
 そのモニターに白髪をした老人の男が現れた。
「私です。ヤツが来ました」
『ディラン支部長か。来たのか?』
「ええ。レーダーに反応が確認されています。ヤツに間違いありません。ゲンマです」
「了解だ。すぐに3大自衛隊と連絡しよう。ディラン支部長」
「…わかりました」
 話を終えた後、ディランと言う男は、全クルーに指示を出した。
「全クルー、準備に備えよ!」
「「「了解!」」」
 クルー全員が敬礼した後、持ち場に戻りブリッジの外にいるクルーに指示を出し、準備に取り掛かる。
「さて……」
 ディランは席を離れ、奥の扉に向かう。扉が開いた先には、演習場らしき広い空間があった。周りには壁に多くの傷痕が残っている。
「はあ…はあ……」
 真ん中に髪の長い少女と思われる人物が息を切らして今にも倒れそうな状態になっていた。
「出番だよ」
 ひと声かけると、傷だらけになった長い髪の少女は振り向いた。
 ミチルの学校では4時間目が終わり、昼休みに入った。ミチルはカズヒコと一緒に食堂で昼飯を食べていた。
「う〜ん! このラーメン、マジでうめぇ!」
「行儀悪いぞ、カズヒコ」
 大好物である醤油ラーメンをほおばりながら、子供のようにはしゃぐカズヒコ。ミチルは、まるで自分がこいつの母親になった気分だと悟った。
「ん、どうした?」
「あ…いや、なんでもない……」
 心配をしてくれたカズヒコの声掛けで我に返ったミチル。
 突如テレビチャンネルが放送していたバラエティから臨時ニュースに変わった。
(何があったの
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