『離婚』
[8]前話
離婚。
『書くだけ書いといてや』そう言い放ち、離婚届を投げつける未桜。
蒼は、逆らい続けたが、未桜が『書くだけ』と押し切り、書いた。
其れを勝手に提出した。
蒼には、受理されてからの事後報告。
最低な嫁どころか最低な人間だと自覚はあった。
けれど、蒼に対する不満なども溜まっていた。
我慢するのも疲れた。
そもそも、お互いに結婚生活には向いていない。
それに、友達からの評価が下がった紘希の責任も取りたかった。
自分のせいで友達から罵られた。
紘希は悪くないのに未桜が結婚しているせいで...。
離婚してしまえば『不倫』じゃ無い。
不倫生活が終わった。
その後、別れることにはなるけれど、サヨナラするのはいつも未桜から。
愛されるってことがコレって言うなら、すごく迷惑なくらい重い。
未桜には無理だった。
紘希が今迄とは違う人間になった。
束縛が激しいのは愛とは思えない。
そんな愛、受け入れれない。
生まれた頃から踏んだり蹴ったりの人生。
未桜自身も苦しんできたけれど、周りも充分苦しめてきた...。
此からも、生きてる限りきっとまた誰かを苦しめていくんだろう...
未桜は未桜を消し去ってしまいたい...。
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