第3章 VS HERO
7答え合わせ そして
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んだ。肉は最高に美味いだろうが!」
「………あ?」
久々にカチンときた。こいつにはなんの感情もないが、肉より下に見られるとは思ってなかった。とりあえず一発殴ってから話を戻してー
「なんつってな。本音言うと、お前を捕まえられるとしても、俺はお前を捕まえないっての。…やっぱ、嬉しかったからさ」
「嬉しかった?」
理子は修一が喜ぶようなことはなにもしていないはずだが。
「その、あれだ。俺ってほらEランクで、一年生ん時は、誰も話し相手がいなくて、正直な話、寂しかったんだよ。…で、またそんな感じなのかなって思ってたら理子が話しかけてくれたろ。まあ、実際、理子の目的は俺の腕を試すためだけだったんだろうけど。それでも、久々に友達みたいな話ができて、嬉しかったんだ」
話していく内に、少しずつ目をそらしていく修一。恥ずかしくなったらしい。
「ま、だからその、あれだよ。俺にとってはここでの初めてのダチって感じだったから。それがいなくなるのはツレーなって…うわー、これ平賀とかに聞かれたら完全に引かれるなぁ…」
修一の、こういう高校生らしい姿、初めて見た。それはそれで可愛いとは思ったが、それ以上に
「理子が、犯罪を犯した武偵殺しでも、友達になりたいの?」
「倉庫でも言ったが、俺は犯罪者でも恋人候補だ。友達がそうでも全く問題なし」
「…理子が、必要、なの?」
思わず出た言葉。言うつもりのない言葉がぽっと出てしまった。
な、なに言ってるんだ!?昨日もそうだったけど、どうしてこいつを前にすると口からするりと変なことを言ってしまうんだ。
…だけど、プライドを殺して言うなら、理子は必要とされたかった。
幼い頃、ブラドと呼ばれる貴族に引き取ってもらった際の『お前は必要ない』という言葉。理子の胸の奥にまだそのトラウマが残っている。必要とされないのは、理子にとって一番辛いこと。だから…
「ま、必要だな。金の次に」
「ふん!!」
「痛ったあああ!?おいてめぇ理子!なにも撃たれたとこ殴らんでもいいだろうが!!」
「うるせーよ!このクズ野郎!!」
こいつはキラキラした笑顔でなんてこと言うんだ。流石の私もこのクズ野郎には苛立ちを覚える。というかもう殴った。
「…だってしょうがねぇじゃん!流石にそんまま必要だなんて恥ずかしくて言えるかボケ!」
修一は顔を赤くしながらそんなことを大声で叫んで、自分の言ったことにまた紅くなった。…乙女か。
でも、そっか。こいつは理子の遺伝子とか、技能とか、そういうの全く関係なしにただ理子のことが必要なんだ。
ふーん…。
「ねえ、しゅーちゃん」
「な、なんだよ?」
「武偵殺しとの約束、覚えてる?」
「あ?確か
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