第2章 VS武偵殺し
6.終わりの始まり
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とつ聞きたいんだけど。才能がないってわかった時さ、どう思った?自分にはなにもなくって、なにもできないってわかった時あんたはどうするの?」
なぜかこんな時に武偵殺しから質問がきた。いきなりどうしたとは思ったが
だがまあ、とりあえず本音を言うことにする。
「まぁ辞めるよな。才能がない以上、いくら努力したって才能があるやつには勝てねぇよ。まあ中には知り合いの力を自分の力のようにして上がってく奴もいるけど、それでのし上がったとこでそれは結局他人の才能。自分の成果じゃない。だからンなことするくらいなら辞めて、楽な人生に生きるよ」
「…。」
だけど、
「そんな風に思ってた俺にさ、あるやつがガチギレしてきやがったんだよ。『無理、疲れた、メンドくさいは絶対に使うな!諦めるなんてまだ早い!』ってな。まだそん時は初対面で、会って15分だぞ?変な奴もいたもんだよな」
「…。」
「だけど、正直助かったんだ。才能だけが全てじゃないって気付かせてくれたから。
才能ないやつは、無いなりの天才とはまた違った生き方をすれば、自分にとってなにか大切なもんでも見つけ切れるんじゃないかって。そう思うようになったんだ」
「…そっか。修一はそうやって頑張ることにしたんだ。くふ、あんたとあたしってやっぱ意外と似てるし気が会うわね。普通にあってたら好きになってたくらいに?」
「俺は犯罪者でも付き合える自信あるぜ。足洗って俺の恋人って役職にでもついたらどーだ?」
「くふ、それも面白そう!…ま、生きてたら、考えてあげる?」
「ああ頼むぜ」
武偵殺しは楽しそうに笑うと、片手を後ろに回した。その後、後ろからウィーンと発射準備の合図が。
「それじゃ、長話に付き合ってくれてありがとね修一」
「俺は話し足りないがな」
頬を伝う汗が、俺の緊張感を表していた。
そして、
「じゃ、蜂の巣になりな!!」
「………っ!!」
一瞬の静寂の後ーー
武偵殺しの合図に50機ほどのセグウェイが一斉に俺に向けて発砲。
俺の体全体に弾を浴びせるようにつん裂く音が倉庫に響く。悲鳴にも似たその音はもう避けることのできない俺に絶望感を与えたまま、全てを奪っていった。体中を弾丸が貫き、血がアスファルトの上に広がる。俺は何もすることができないまま地面に倒れ意識を失う。こうして、俺の人生は終焉。
Eランクの短い人生が幕を閉じた。
「なんてな。あー《《死ぬかと思った》》」
「どうして撃たない!?何が起こってる!?」
俺は先ほどと変わらず腕をブランと下げ、意識が途切れるのをすんでのところでかわしながら、立っていた。目の前の武偵殺しの驚いた顔が見える
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